トルコリラ週報 『大幅利下げでも底堅さを維持するトルコリラ。来週はテクニカル主導で続伸か』(19/9/14)

来週のトルコリラ・円相場は、テクニカル主導の「底堅い動き」が想定されます。

トルコリラ週報 『大幅利下げでも底堅さを維持するトルコリラ。来週はテクニカル主導で続伸か』(19/9/14)

大幅利下げでも底堅さを維持するトルコリラ。来週はテクニカル主導で続伸か

今週のレビュー(9/9−9/13)

今週のトルコリラ・円相場(TRYJPY)は、週初18.707円で寄り付いた後、@エルドアン大統領による「近く政策金利を一桁まで引き下げるだろう」との発言や、Aムニューシン米財務長官による「ロシア製ミサイル購入を巡り、対トルコ制裁を検討中」とのコメントを材料に、翌9/10に、週間安値となる18.526円まで下落しました。しかし、ボリンジャーミッドバンドや、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、B9/12に開催されたトルコ中銀・金融政策決定会合にて政策金利が19.75%から16.50%まで大幅に引き下げられた(▲325bp)ことが支援材料となり(※)、週後半にかけて、約3週間ぶり高値となる19.126円まで急伸しました。引けにかけて反落するも下値は堅く、結局19.009円での越週となっております。

※政策金利の大幅引き下げは本来「リラ売り」材料となりますが、(A)エルドアン大統領が直前に「一桁まで引き下げる」と市場の目線を上げてしまっていたこと、(B)声明文でインフレ見通しの改善や経済活動の回復を示したことで、「利下げ打ち止め感」が強まったこと、(C)材料出尽くに伴うポジション調整の動き(ショートカバー)が、トルコリラの買い戻しを誘発したと考えらえます。

来週の見通し(9/16−9/20)

トルコリラ・円相場は、8/26に記録した安値をボトムに切り返すと、@一目均衡表転換線や、Aボリンジャーミッドバンド、B90日移動平均線、C8/13安値(※5/9を起点とする上昇トレンドが終了し、8/20以降の短期下落トレンド入りする際に意識されていたダウ理論のサポートライン)、D一目均衡表基準線、E一目均衡表雲下限、F昨年11/29を起点とした長期レジスタンスラインの突破に成功しました。19.22付近に位置する一目均衡表雲上限を突破できれば、強い買いシグナルを表す三役好転が出現し、いよいよ、「中立」→「上昇」へのトレンド転換が視野に入ります。

とはいえ、ファンダメンルズ的に見れば、@ロシア製ミサイルS400を巡る米国及びNATO同盟国との関係悪化懸念や、Aシリア北部を巡る地政学的リスク(クルド系民族を巡る政情不安)、B外貨準備急減を背景としたリラ安防衛能力への不信感、Cトルコ経済を巡る先行き不透明感、Dエルドアン大統領による中銀への介入懸念(=トルコ中銀の独立性を巡る疑念)、Eエルドアン大統領の求心力低下など、不安材料は山積みです。足元のように、世界的にリスク選好ムードが広がっている局面ではこうした不安材料は重要視されませんが、米中関係がひとたび悪化に向かうと(リスク回避ムードが強まると)、真っ先にトルコリラが売り込まれるリスクがある点には留意が必要でしょう。

以上の通り、来週のトルコリラ・円相場は、テクニカル主導の「底堅い動き」が想定されます。一目均衡表雲上限(19.223円)を突破できれば、200日移動平均線(19.560円)付近への急伸リスクも警戒されます。S400を巡る続報や、米中に絡むヘッドライン、日米金融政策イベントの結果を睨みながらも、19円台で足場を固める展開を予想いたします。(来週の予想レンジ TRYJPY 18.90ー19.50)

大幅利下げでも底堅さを維持するトルコリラ。来週はテクニカル主導で続伸か

トルコ円日足

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