A$円短期トレンドに変化
オーストラリア経済は資源価格の底打ち感によりリスク要因が軽減されたこと、国内経済の基盤がしっかりとしていることを背景に豪ドルの戻り高基調が続いてきましたが、26日に発表された第1四半期の消費者物価指数が前期比で−0.2%、前年比でも+1.3%に留まり、市場予想であった+0.2%、+1.7%を大きく下回りました。これを受けて為替市場では5/3の金融政策決定会合で豪州中銀が利下げに踏み切るのでは、との思惑から豪ドル売りの動きが急速に強まりました。加えて、28日には日本の金融政策決定会合で市場の予想に反して一段の金融緩和措置が決定されなかったことから円買いが急となり、豪ドル/円は27日の86円台前半を高値として28日には82円台半ばまで急落しています。
チャートを見ると、日足は84円台を割り込んだことにより短期トレンドに変化が生じており、84円台半ば超えに値を回復しない限り、豪ドル安/円高の流れとなっています。短期トレンドが変化して間もないことや、中期トレンドも弱い状態にあることから、下値余地が拡がる可能性にも注意する必要があります。また、収縮している21日移動平均線(84.39に位置)、120日(84.88)、200日(85.86)を全て下抜けた状態にあり、来週以降の豪ドル続落の可能性が高く、値ごろ感からの買いは当面は控えた方が良いでしょう。
週足を見ても形状が悪化しており、前週の陽線の値幅を打ち消す陰線引けとなる可能性が高くなっています。現状は82〜84円の揉み合いに留まる可能性を残していますが、82円割れの越週となった場合は80〜82円の新たなレンジ内で上下動を繰り返す展開となることが予想されます。但し、週足ベースで見た強い下値抵が80.00-20にあり、これを割り込んで越週しない限り、81円台以下の売りも慎重に臨む必要があります。31週移動平均線は85.22にあり、これを大きく割り込んで推移しています。また、62週線も88.50にあり中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。週足ベースで見た強い上値抵抗は83.40-50と84.30-40に、下値抵抗は82.00-10と80.00-20にあります。
豪ドル/円【週足】
(4/27現在31週移動平均線は85.22に、また、62週線も88.50にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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