豪ドル/円、レンジ内で小じっかり。
4/2に開催された豪州中銀金融政策決定会合では予想通り、政策金利(キャシュレート)を現行の1.5%に据え置き、また、声明の内容にも新味なく為替市場に影響は見られませんでした。しかし、翌4/3に発表された2月の小売売上高は市場予想の+0.3%を大きく上回る+0.8%となり、これをきっかけに豪ドルは対ドル、対円で上昇しています。同時に発表された貿易収支も黒字幅が48億豪ドル(市場予想+37億豪ドル)と、前月の43億5千万豪ドルから拡大しました。米中貿易協議に進展が見られたことや、3月の中国の製造業PMIが50.8と4か月振りに50台に戻したことで景気後退懸念が薄れたことも、豪ドル買いに繋がりました。
チャートを見ると、日足は3/25に付けた77.54を直近安値として下値を切り上げています。この間に直近の日足(4/3)が78.69に位置する21日移動平均線を上抜けたことや、2/21に付けた79.82を直近高値とする短期的なレジスタンスラインからも頭一つ上抜けており、この反動で上値トライの動きが強まり易くなっています。中期トレンドが弱く78〜80円の揉み合いの域を抜け出していませんが、78円割れで終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は79.70-80、80.20-30に、下値抵抗は78.60-70、78.00-10にあります。21日移動平均線は78.69にあり、これを上抜けていますが、120日、200日線は79.61と80.32に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れを変えていません。
一方直近の週足は陽線で切り返して上値トライの可能性に繋げていますが、78.00-10の下値抵抗を守る一方で、79.70-80の上値抵抗を上抜け切れておらず、揉み合いの域を抜け出していません。但し、80円台で越週すれば下値リスクがやや後退、88.50超えで越週した場合は一段の上昇に繋がり易くなります。
逆に78.00割れの越週で下値リスクが点灯、77.50割れで終えた場合は一段の下落に繋がり易くなるでしょう。エネルギーの蓄積が感じられるので近々に一方向へ抜け出す可能性にも注意が必要でしょう。31週、62週移動平均線は79.75と81.15に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
豪ドル/円【週足】:(4/3現在31週移動平均線は79.75に、62週線は81.15にありこれらを下抜けて中期トレンドは豪ドル弱気の流れに変わりない。)
オーダー/ポジション状況
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