ユーロドル イベント前の様子見で微動
13日のアジア時間にユーロドルは小動きに終始、高安の値幅は1.1617-43の26bpと完全に様子見となりました。
本日海外時間はユーロをめぐるイベントが集中。
まず、20:00にトルコ中銀が政策金利を公表。一週間ものレポレートの市場予想の中心は3.25%引き上げの21.0%。ただし、予想の幅は利上げ無しから7%超の利上げまで幅が広く予断を許しません。
トルコでは、8月の消費者物価指数が17.9%と過去15年で最高の水準に上昇した際に中銀が9月の金融政策会合で対応をとるとのステートメントを出したことを手がかりに、トルコリラが2週間ぶり高値を回復していますが、トルコ中銀は自称「金利の敵」エルドアン大統領がにらみをきかせる中で7月には市場の期待を完全に裏切って利上げを実施しなかった「前科」もあり、実際の予測は困難です。
ここまでトルコ中銀は、政策金利は動かさず、貸出金利を政策金利から翌日物金利に変更するなどして、大統領の顔を立てつつ実利をとる苦しいオペレーションを強いられていることもあり、金融政策の結果には注意深い観察も必要です。
欧州系銀行のトルコへエクスポージャーから一時強まったユーロとトルコリラの相関関係は8月中旬のトルコの連休以来薄らいでいますが、期待外れの結果からトルコリラ売りとなった場合にはユーロも相応の影響を免れないでしょう。
その後20:45にはECB理事会の結果発表。来年までの債券買い入れ方針も既に示されており、何ら政策に変更は予定されていませんが、日米に比べて来年以降の不透明感が強い欧州圏の景気見通しについて、ステートメントや21:30からのドラギ総裁記者会見に注目が集まります。
さらに22:30にはECBによるマクロ経済見通しが公表されますが、事前報道で若干の経済成長予測引き下げがリーク(?)されており、内容と理事会のステートメントや、ドラギ総裁の会見への影響を注視することとなりそうです。
同じく21:30には米国の8月CPIの発表が予定されており、前月比やや弱めの前年比+2.8%の予想となっています。ここまで何ら問題の見られなかった米指標ですが、昨日発表された同月のPPIが予想外の低下を示しており、CPIへの波及を懸念して警戒感が広がっています。
ユーロドル日足
チャート上では、本日1.1647にある日足の一目均衡表の「雲」の下限が明日は1.1578まで低下、一方で本日1.1592の21日移動平均線は上昇傾向にあり、ユーロドルの現在値はそれに挟まれた格好です。このまま「雲」を突き抜けていくのか、それとも21日平均線を下抜けてこれまでどおり「雲」の下を行くのかテクニカルにも正念場を迎えます。
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