トルコリラ円レポート月曜版(18/3/12)

先週のトルコの材料としては、高めのCPI、政策金利は現状維持、ムーディーズが格付け引き下げといったところです。

トルコリラ円レポート月曜版(18/3/12)

トルコリラ円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円はテクニカルな下抜けが当面はトルコリラの下押し材料とされやすく「27.90レベルをレジスタンスに、下値は27.30レベルをサポートとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が27.51レベル、高値が28.08レベルと、思いのほか売り圧力は強まらずもみあいの一週間となりました。

先週のトルコの材料としては、高めのCPI、政策金利は現状維持、ムーディーズが格付け引き下げといったところです。まず5日のCPIですが前回に比べれば下がったものの予想より太は高く依然インフレ懸念が残るといったところでしょうが、7日にトルコ中銀は予想通り主要金利をすべて現状維持としています。しかし、トルコ中銀自体は引き続き「インフレ率が持続的に低下する兆しが表れるまで流動性を引き締め気味に維持する」と述べていますので、今後の数字次第では利上げも選択肢というところでしょうか。

また同じ7日にムーディーズがトルコの格付けを1ノッチ引き下げBa2としました。しかし、引き下げ前のBa1でも既にジャンク(投資不適格)ですから、中銀の発表ともにマーケットへの影響は特に見られませんでした。

これらのニュース等とは関係なくトルコリラは週初に史上最安値を1銭だけ下回った後は、比較的堅調な動きをしていました。最近は、ここ2週間ほどドルトルコリラがもみあいを続けているのに対して、ドル円が前週は円高の動き、先週は円安気味の動きと、ドル円の動きと大体似たような値動きを辿りました。基本的にリスクオン・リスクオフの動きということになりますが、高金利通貨と低金利通貨との対照的な動きが先週も続いたと言えるでしょう。

今週は細かい経済指標も含めるとFX羅針盤のトルコリラのページの一番下にもある通り、12日に経常収支、15日に失業率、財政収支、16日に鉱工業生産といった指標が発表予定です。ムーディーズの格付け引き下げ理由に「対外債務の増加や政治リスクの高まりなどを背景とした借り換えコストの増大で、経常赤字がさらに膨らむリスクを考慮」とあることから、経常収支を気にする人もいるようですが、ムーディーズは見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更しましたので、当面は織り込み済みということでよさそうです。今週は失業率と財政収支の発表される15日がトルコの材料では注目されます。

今週は細かい経済指標も含めるとFX羅針盤のトルコリラのページの一番下にもある通り、12日に経常収支、15日に失業率、財政収支、16日に鉱工業生産といった指標が発表予定です。ムーディーズの格付け引き下げ理由に「対外債務の増加や政治リスクの高まりなどを背景とした借り換えコストの増大で、経常赤字がさらに膨らむリスクを考慮」とあることから、経常収支を気にする人もいるようですが、ムーディーズは見通しを「ネガティブ」から「安定的」に変更しましたので、当面は織り込み済みということでよさそうです。今週は失業率と財政収支の発表される15日がトルコの材料では注目されます。

他にもシリアにおけるテロへの攻撃は収まるどころか更に先へと進むことをエルドアン大統領自ら発表するなど、トルコリラ視点ではなかなか買う材料は見当たりません。いっぽう円については森友問題が今後どのようになっていくかリスクオフ材料となりやすいことを考えると、今週もトルコ円は上値が重たい週とならざるを得ないでしょう。

次にテクニカルな観点から見てみます。今週はいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

     トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

現在のトルコリラ円はピンクの平行線で示した下降チャンネルの中を緩やかに下げていて、週初の水準はこの上限に近いところに位置しています。ここで反落するとかなり弱い動きということになりますし、多少抜けたとしても前週高値の28.27レベルを明確に上抜けるまでは下降トレンドを継続していると考えるべきです。

今週もトルコリラ円は戻り売りが出やすいと考え、28.10レベルをレジスタンスに、27.50レベルをサポートとする週を見ておきます。

関連記事

  • ニュージーランドドル(NZD)の記事

    Edited by:橋本 光正

    2018.09.26

    ニュージーランドの8月貿易収支結果(18/9/26)

    NZの8月貿易収支は▼14.84億NZドルとなり、予想を大きく下回る赤字額となりました。赤字幅は過去最大で、輸入が過去最大に匹敵するほどの大きさとなりました。

    ニュージーランドの8月貿易収支結果(18/9/26)

  • 米ドル(USD)の記事

    Edited by:上村 和弘

    2018.09.26

    ドル円 上昇維持しつつFOMC発表を迎える(9/26)

    9月25日夜にはトランプ大統領の国連演説があった。また日米欧貿易相会合等も開かれたが市場が反応するような内容は見られなかった。

    ドル円 上昇維持しつつFOMC発表を迎える(9/26)

  • 米ドル(USD)の記事

    Edited by:編集人K

    2018.09.26

    ドル円113円手前で足踏み(9/26朝)

    25日の海外市場でドル円は113円手前の狭いレンジでの取引に終始。明日のFOMC結果公表を前に様子見気分が強く、高値は東京時間の高値と同じ112.98まででした。

    ドル円113円手前で足踏み(9/26朝)

  • トルコリラ(TRY)の記事

    Edited by:山中 康司

    2018.03.19

    トルコリラ円ショートコメント(18/3/19)

    先週は前週にムーディーズが格付けを引き下げたことが後からじわじわ効いてきたという感じでしょうか、

    トルコリラ円ショートコメント(18/3/19)

  • トルコリラ(TRY)の記事

    Edited by:山中 康司

    2018.03.05

    トルコリラ円ショートコメント(18/3/5)

    先週は、トルコリラだけでなく新興国通貨全般にリスクオフが目立ちました。リスクオフは高金利通貨(ランド、トルコリラ等)

    トルコリラ円ショートコメント(18/3/5)

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

FXが初めての方向け特集

円通貨ペア 為替チャート・相場予想

米ドル(USD)

米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・北朝鮮、シリア等の地政学リスク○↓
    ・米中貿易戦争をはじめとする米保護主義の拡大懸念◎
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実効性
米ドル/円 通貨ペア 詳細分析

ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・トルコ危機に伴うトルコエクスポージャー懸念○↓
    ・ユーロ圏の経済指標2018年に入り軒並み悪化○↓
    ・ECB金融緩和政策引き締め転換へ ○ 
    ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
    ・ISによるテロの脅威と難民問題 △↓
ユーロ/円 通貨ペア 詳細分析

豪ドル(AUD)

豪ドル(AUD)相場の焦点
  • ・資源国通貨安再燃の恐れ○↓
    ・中国の景気減速一服 ◎→
    ・金融緩和打ち止め観測 ○↑
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定 ○↑
豪ドル/円 通貨ペア 詳細分析

NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
  • ・NZ中銀の追加金利引き下げの有無
    ・新政権下の中銀の政策スタンス変化の有無 △↓
    ・乳製品価格の反発 ◎↑
    ・国内の住宅価格の高騰とピークアウト ○↓
NZドル/円 通貨ペア 詳細分析

トルコリラ(TRY)

トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・エルドアン大統領の権限強化による強権的大統領制への移行◎
    ・エルドアン大統領の経済政策、中銀支配への不安◎↓
    ・クルド系住民のテロのよる国内情勢不安定化○↓
    ・政情不安、経済政策への不信による海外資金の流出 ○↓
    ・米国人牧師高速と対米関係悪化◎↓
トルコリラ/円 通貨ペア 詳細分析

南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
  • ・トルコ発金融危機の波及懸念◎↓
    ・18年2Q予想外の景気後退○↓
    ・資源価格の下げ止まり ○↑
    ・金価格反発  △↑
南アフリカランド/円 通貨ペア 詳細分析

ライブ株価指数

政策金利表

ページトップへ戻る