トルコリラ円レポート月曜版(2018/2/13)

先週のトルコリラの材料は、5日のCPIが予想よりも落ち着いた数字となっていたことから中銀によるさらなる引き締めは現状では無さそうだということ、

トルコリラ円レポート月曜版(2018/2/13)

トルコリラ円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、トルコリラ円は「上下ともに限定的な動きを想定し、28.80レベルをサポートに、29.40レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が28.12レベル、高値が29.31レベルと、予想以上にトルコリラ安が進む一週間となりました。

先週のトルコリラの材料は、5日のCPIが予想よりも落ち着いた数字となっていたことから中銀によるさらなる引き締めは現状では無さそうだということ、これはトルコにとっては好材料と言えます。いっぽうで、継続しているシリアクルド人地区への攻撃は現状のようにアフリーンのテロ掃討に留まっている内はよいものの、米国が懸念しているという点ではトルコにとって悪材料です。

これは今週15日に米国国務長官がトルコを訪れる際にテーマのひとつとなることは間違いなく、マネーロンダリング問題でも対立している米国との関係悪化につながるリスクは常に抱えていると考えるべきと思われます。

さて、先週のトルコリラは、ドルトルコリラがじりじりとドル高となる一方で、ドル円がじりじりと円高になる動きが重なって、トルコリラ円は28.12レベルと、昨年11月につけた史上最安値の28.02レベルまでわずか10銭まで近づき、その後も戻りが弱い展開が続いています。

このトルコリラ売りと円買いの犯人は不安定な株式市場であり、リスクオフの動きではそれまで高金利通貨買い(低金利通貨売り)の巻き戻しから、低金利通貨である円が買われ高金利通貨であるトルコリラが売られるという典型的な動きを見せることとなりました。このリスクオフの動きは、主要通貨でもユーロ円に顕著でユーロ円は先週だけで5円12銭、率にして3.7%もの下落を演じました。

ポジション的に史上最大レベルのユーロ(対ドル、対円が中心)と同様に、トルコリラ円のポジションもまた金融取(クリック365の取組高)に限定されるものの史上最大レベルにあります。トルコリラ円の主要取引層が日本の個人投資家であることを考えると、先週の値幅1円19銭(4.0%)は、ユーロ円と比べても同程度と言えますので、新興国通貨としては健闘したと言ってもよいのではないかと思います。

今週もトルコや米国、日本といったファンダメンタルよりも株式市場がどうなるか、特に株価のもう一段の下げがあった場合には、史上最安値を更新する可能性が高いという点で十分な注意が必要です。もしもの場合を想定して、テクニカルな観点からトルコリラ円の下値目途を予め考えておくことは重要ですから、今週は日足から見て行きます。

            トルコリラ円日足

            トルコリラ円日足

大きな流れは9月高値32.37から11月の史上最安値28.02への下げ、その後の1月初めの戻り高値30.30というポイントから現在は下降トレンドの逆N波動を想定することが可能です。すると、フィボナッチ・エクスパンションで求められるターゲットの内、50%エクスパンションが28.13とほぼ先週安値との一致を見ています。

次のターゲットは61.8%エクスパンションとなり、これは27.61です。28.02を割り込む動きが出てきた場合の目途として27円台半ばという水準が視野に入ってくるということになります。これは、株式市場次第としか言えませんが、現状の株式市場における調整は終わったとは思えず、いまだリスクが残っている以上下値の目途として意識しておくべき水準です。

次に4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

      トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

      トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

先週同様に今週も対ドルよりもリスクオン・リスクオフの観点からトルコリラ円を中心に見た方が良いのですが、トルコリラ円はピンクの平行チャンネルで示した緩やかな下降トレンドを形成していて、現在はちょうどチャンネルの中ほどにいると見ることができます。

上値としてはレジスタンスラインが位置する水準28円台後半、いっぽうで下値は史上最安値に近いことから一度は試す可能性を考えると27円台後半という水準が見えてきます。今週も先週同様下値リスクを警戒しつつ27.80レベルをサポートに、28.80レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

関連記事

  • ユーロ(EUR)の記事

    Edited by:編集人K

    2018.02.23

    ユーロ失速、一時再び1.23割れ(2/23夕)

    23日の東京市場でユーロドルは軟調に推移。

    ユーロ失速、一時再び1.23割れ(2/23夕)

  • 米ドル(USD)の記事

    Edited by:斎藤登美夫

    2018.02.23

    基本はレンジか、ただ要人発言に要注意(2/23夕)

    23日の東京市場は、ドル高・円安で一時107円台を回復している。ただ、値動きは40ポイント強に留まるなど、全般的には小動きだった。

    基本はレンジか、ただ要人発言に要注意(2/23夕)

  • ニュージーランドドル(NZD)の記事

    Edited by:川合 美智子

    2018.02.23

    ニュージーランドドル週報(2018年2月第四週)

    2月15日に発表されたニュージーランドの1月PMI指数(企業景況感指数)は55.6となり、前月の51.1から大幅に改善しており、NZ経済の好調さを窺わせるものとなりました。

    ニュージーランドドル週報(2018年2月第四週)

  • トルコリラ(TRY)の記事

    Edited by:山中 康司 

    2018.02.19

    トルコリラ円ショートコメント(18/2/19)

    先週は、リスクオフの流れが一服しドル全般の下げの動きの中で、若干ドル円のドル売りが強かったことによりますが、新たな材料は特にありません。

    トルコリラ円ショートコメント(18/2/19)

  • トルコリラ(TRY)の記事

    Edited by:山中 康司 

    2018.02.05

    トルコリラ円ショートコメント(18/2/5)

    先週もトルコによるシリアクルド人地区への攻撃はあったものの、フランスなどが容認姿勢となったことから為替市場ではそれ以上の悪材料とはされず

    トルコリラ円ショートコメント(18/2/5)

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

FXが初めての方向け特集

円通貨ペア 為替チャート・相場予想

米ドル(USD)

米ドル(USD)相場の焦点
  • ・米景気の先行き見通しと金融政策 ◎
    ・北朝鮮、シリア等の地政学リスク○↓
    ・トランプ政権の「ロシアゲート」の広がり ◎↓
    ・ドル高の人為的是正の有無 ◎↓
    ・アメリカ第一主義、保護貿易政策への転換の経済への影響波及
    ・減税、インフラ投資等の実効性
米ドル/円 通貨ペア 詳細分析

ユーロ(EUR)

ユーロ(EUR)相場の焦点
  • ・ECB金融緩和政策引き締め転換へ ○ 
    ・ドイツ連立政権樹立への不透明感○↓ ・英国EU離脱の今後の展開と影響 ○ 
    ・イタリア総選挙 極右再台頭か? 
    ・ISによるテロの脅威と難民問題 △↓
ユーロ/円 通貨ペア 詳細分析

豪ドル(AUD)

豪ドル(AUD)相場の焦点
  • ・中国の景気減速一服 ◎→
    ・資源価格下げ止まり ○→
    ・金融緩和策の継続見通し ○↓
    ・国内ファンダメンタルズの相対的な安定○↑
豪ドル/円 通貨ペア 詳細分析

NZドル(NZD)

NZドル(NZD)相場の焦点
  • ・予想外の政権交代と保護主義化◎↓ 
    ・NZ中銀の追加金利引き下げの有無
    ・新政権下の中銀の政策スタンス変化の有無 △↓
    ・乳製品価格の反発 ◎↑
    ・国内の住宅価格の高騰とピークアウト ○↓
NZドル/円 通貨ペア 詳細分析

トルコリラ(TRY)

トルコリラ(TRY)相場の焦点
  • ・米国との相互ビザ発行停止等関係悪化 ◎↓
    ・エルドアン大統領の権限強化による強権的大統領制への移行◎
    ・クルド系住民のテロのよる国内情勢不安定化○↓
    ・政情不安による海外資金の流出 ○
トルコリラ/円 通貨ペア 詳細分析

南アフリカランド(ZAR)

南アフリカランド(ZAR)相場の焦点
  • ・ズマ大統領辞任による期待感◎
    ・資源価格の下げ止まり ◎↑
    ・金価格反発  △↑
南アフリカランド/円 通貨ペア 詳細分析

ライブ株価指数

政策金利表

ページトップへ戻る