NZドルWeekly NZは景気後退局面入り、円安基調が下支えするも横ばい推移か(24/12/20)

第3四半期GDPが前期比−1.5%と2四半期連続のマイナスのテクニカル・リセッション入りしたことで売られたが、日銀会合での利上げ見送りを受けて値を戻した。

NZドルWeekly NZは景気後退局面入り、円安基調が下支えするも横ばい推移か(24/12/20)

NZは景気後退局面入り、円安基調が下支えするも横ばい推移か

【今週のNZドル】

今週のNZドルは、第3四半期GDPが前期比−1.5%と2四半期連続のマイナスのテクニカル・リセッション入りしたことで売られたが、日銀会合での利上げ見送りを受けて値を戻した。

NZ統計局が19日に発表した第3四半期のGDPは、前期比で−1.5%と、2四半期連続のマイナスで、テクニカル・リセッション(景気後退)に入ったことで、利下げ加速への思惑が高まりNZドルは86円台まで下落した。

ただ、日銀金融政策決定会合では、追加の利上げ実施は見送りとなったほか、植田日銀総裁が「利上げ材料にはもう一段必要」という見解を示したことで1月利上げ観測も後退。円は主要通貨に対して売り優勢となったことから、NZドル高円安が進み、88円台を回復した。

NZドル・円(東京時間:12月16日―12月20日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値: 88円67銭
高値: 89円33銭
安値: 86円75銭
終値: 88円63銭 

【今週と来週の重要指標】※時間は東京時間

12月18日
6時45分、第3四半期経常修正、前回:−47.00億NZドル、市場予想:−105.00億NZドル、結果:−105.81億NZドル

12月19日
6時45分、第3四半期実質GDP(前期比)、前回:−1.1%、市場予想:−0.4%、結果:−1.5%
6時45分、第3四半期実質GDP(前年比)、前回:−0.5%、市場予想:−0.4%、結果:−1.5%
9時00分、12月ANZ企業信頼感、前回:64.9、結果:62.3

12月20日
6時45分、11月貿易収支、前回:−16.58億NZドル、結果:−4.37億NZドル

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週のNZドルは、経済指標の発表が予定されていないことやGDP発表など重要イベントを通過したことなどから年末らしい静かな推移となりそうだ。

植田日銀総裁が記者会見で発した「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」という発言によって、春闘の状況が明確となる3−4月まで利上げは見送られるとの公算は大きくなった。市場では、来年1月20日就任予定のトランプ次期大統領という不透明要因も増すことで、利上げ実施への不透明感は増したとの見方もある。日銀及び植田日銀総裁のハト派方針が材料視されて円安基調は続きそうだ。

一方、四半期GDPが2四半期連続マイナス成長とNZドル経済の厳しさが確認されたことで、来年2月会合での大幅利下げ観測が高まったことから、NZドルは主要通貨より円安が進まないとの見方もできよう。

日足の一目均衡表では、雲下限を明確に下回っており、トレンドは悪化している。転換線を回復したほか、一段安を回避していることなどから、雲下限の89円30銭水準までの回復は意識されそうだ。一方、この水準が上値抵抗としても意識されそうなため、方向性としては、転換線を挟んだ87−88円水準でのもみ合いとなろう。

※NZドル見通しは今回寄稿をもって終了となります。これまでお読みいただきありがとうございました。

NZは景気後退局面入り、円安基調が下支えするも横ばい推移か

NZドル円日足

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