豪ドルWeekly 日銀「ハト派」方針で豪ドル堅調、円安推移を材料にしっかりの展開か(24/12/20)

経済指標が弱かったことや中国政策期待も弱まったことなどから売られる場面もあったが、日銀が利上げを先送りしたほか「ハト派」方針を示したことで値を戻す展開となった。

豪ドルWeekly 日銀「ハト派」方針で豪ドル堅調、円安推移を材料にしっかりの展開か(24/12/20)

日銀「ハト派」方針で豪ドル堅調、円安推移を材料にしっかりの展開か

【今週の豪ドル】

17日に発表された12月Westpac消費者信頼感指数は−2.0%と前回の5.3%を大幅に下回ったほか、18日の11月Westpac先行指数も0.05%と前回の0.16%を下回るなど豪経済の弱さが意識されて、豪ドルは95円台まで下落した。

ただ、19日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、「タカ派」な利下げとなった一方、日銀金融政策決定会合の結果は「利上げ見送り」。ほぼ想定線の結果内容だったが、その後に行われた植田日銀総裁の記者会見で、「追加利上げの判断には、もうワンノッチ欲しい」といった発言を受けて1月利上げ観測が後退。円は主要通貨に対して全面安の展開となり、豪ドルは98円台まで値を戻した。

豪ドル・円(東京時間:12月16日―12月20日(終値は9時台終値を参照))
※Investing.comの日足を参照

始値: 97円74銭
高値: 98円75銭
安値: 95円79銭
終値: 98円20銭 

【今週と来週の重要指標】 ※時間は東京時間

12月17日
8時30分、12月Westpac消費者信頼感指数、前回:5.3%、結果:−2.0%

12月18日
8時30分、11月Westpac先行指数、前回:0.16%、結果:0.05%

※予定は変更することがございます。

【今週末から来週の見通し】

今週末から来週の豪ドルは、目立った経済指標の発表が予定されていないことから、円主導の展開となろう。重要イベント通過も受けて、日銀会合の余韻が豪ドルの下支えとなる。

植田日銀総裁の記者会見での発言は下記の通り。
「政策は特定のデータを待たなければいけないことはない」
「1月会合までに、支店長会議などである程度の情報を参考にする」
「総合判断にならざるを得ない」
「米次期政権の政策について、世界経済・わが国経済に与える影響をよく見てゆかなければならない」
「利上げタイミング、データを丹念に点検して判断」
「各種指標は概ね見通しに沿って推移」
「賃金と物価の好循環の確認、もう少し情報が必要」
「春闘について、大きな姿わかるのは3月か4月」
「次回1月展望リポートでワンノッチ確度上がるのか、現時点では何とも言えない」
「時間的余裕」特定のリスクに紐づけて使うことはやめたい
「基調的な物価、期待インフレ率の動きがゆっくりしているときは、いろいろな見極めができる」
「次回会合までどこまでわかるか、予想しがたい」

市場で強まっていた近々の利上げムードをけん制する発言が多かった印象だ。市場は25年1月利上げも難しいとの見方が強まっており、円は主要通貨に対して売り優勢となった。為替市場では年内の重要イベントがほぼ終了したことから、緩やかな円安傾向は続くと考える。

日足の一目均衡表では、雲下限水準を回復した。右肩下がりの100日移動平均線が上値抵抗として意識される可能性はあるが、円安を材料に上向きの転換線や98円水準の雲下限をサポートとした推移は期待できよう。反発基調が強まる地合いではないが、底堅い展開を想定する。

※豪ドル見通しは今回寄稿をもって終了となります。これまでお読みいただきありがとうございました。

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豪ドル円日足

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