引き続き調整の週、やや円高か(週報16年12月最終週)

先週後半からは海外勢がクリスマス休暇モードとなり、水曜NY市場以降は一時的な振れを除くとほぼ動意無しの週後半となりました。

引き続き調整の週、やや円高か(週報16年12月最終週)

前週の主要レート(週間レンジ)

     始値     高値    安値    終値

ドル円  117.81   118.24   116.55   117.35
ユーロ円 123.06    123.20   121.68   122.70
ユーロドル 1.0447   1.0500  1.0352   1.0456 
日経平均 19345.84  19592.90 19307.14  19427.67

(注)上記表の始値は全て東京午前9時時点のレート。為替の高値・安値は東京午前9時?NY午後5時のインターバンクレート。

前週の概況

12月19日(月)

前週にドル円、ユーロドルとも目先のドル高値を示現した印象が強く、週明けのドル円は朝からじり高の展開を辿りました。欧州市場序盤に117円を割り込みいったん117円台半ばまで戻す場面も見られましたが、NY市場に入りトルコ、スイス、ドイツと各所でテロと思われる事件が発生したことからリスクオフの円買いとなりNY市場の昼頃には116円台半ばまで円高が進み、引けにかけて117円を回復してのクローズとなりました。いっぽうユーロドルは、東京市場ではドル円と歩調を合わせドル売り(ユーロ買い)の動きとなっていましたが、欧州市場に入りイタリアの銀行救済問題に不透明感が漂ってきたことからユーロが、対ドル対円ともに下落、ユーロ円の売りも手伝って再び1.03台へと入り込み安値圏で引けました。

12月20日(火)

東京市場では日銀会合を前に、前日下げた動きから押し目買いが入るとともに、日経平均株価が強い動きとなったことも重なりじり高の展開となりました。日銀の結果自体は現状維持であったものの景気判断を上方修正したこと、また会見で現在の為替水準を驚くような円安ではないと述べたことから、為替も株も一段高となりドル円は一時118.24レベルの高値を付けました。その後の海外市場ではクリスマスモードで動意薄、117円台後半へと若干押しての引けとなりました。ユーロドルも勢いは無いもののドル高の動きとなり、ユーロドルは直近安値を下回り1.0352レベルを付けた後、やや戻して引けました。

12月21日(水)

東京市場では株価の下げとともにドル円もじり安の展開を辿りました。特にニュースがあるわけでもなく、クリスマスを前に徐々に参加者が減り動意が薄くなっている中で118円台での上値の重さが意識された流れでした。NY市場の朝方には117.11レベルの安値をつけたものの、中古住宅販売が2007年以来の強い数字となったことからドルが反発し、117.87まで戻した後は117円台半ばへと押してのクローズとなりました。ユーロドルは前日に新安値をつけたものの勢いは感じられず、1.04台前半をゆっくりと水準を上げる程度の動きに留まりました。明日は東京が休場、欧米市場は短縮取引と本日はますます取引が細ると考えられます。薄い中で大口の取引でも出ない限り方向性は出にくく主要3通貨ペアともに膠着しやすい一日が予想されます。以下ごく簡単にコメントを加えておきます。

12月22日(木)

ドル円に動意が見られない中、ユーロドルが前日の流れを受けじり高となりました。NY市場に入り発表された経済指標の内、強いGDPと弱い個人消費支出に神経質に反応し、ドル円、ユーロドルともに一時的に上下に振れる動きを見せたものの、引けにかけては数字前の水準へと戻してのクローズとなりました。

12月23日(金)

東京市場が休場、海外市場も完全にクリスマスモードとなり、ほとんど動意の無いままドル円は終日若干じり安、ユーロドルは若干じり高と狭い値幅の中でドルがやや弱い引けとなりました。

今週の予定(時刻表示のあるものは日本時間)

今週注目される経済指標と予定をあげてあります。FRB地区連銀総裁講演の内、2016年FOMCメンバー(ニューヨーク、ボストン、クリーブランド、セントルイス、カンザスシティ)ではない地区連銀はカッコ付で示しました。わかりやすさ優先で、あえて正式呼称で表記していない場合もあります。

12月26日(月)
**:** 東京を除いた主要市場は全て休場
08:50 日銀会合(11月1日)議事要旨公表
13:00 黒田日銀総裁講演

12月27日(火)
**:** シドニー、香港、ロンドン市場休場
08:30 本邦11月CPI、12月東京区部CPI
08:30 本邦11月失業率、有効求人倍率
23:00 米国10月ケースシラー住宅価格指数
24:00 米国12月消費者信頼感指数
24:00 米国12月リッチモンド連銀製造業指数

12月28日(水)
08:50 本邦11月鉱工業生産
24:00 米国11月中古住宅販売保留件数指数
24:30 米国12月ダラス連銀製造業活動指数

12月29日(木)
08:50 日銀会合(12月20日)主な意見公表
22:30 米国11月卸売在庫
22:30 米国新規失業保険申請件数
25:00 米国週間原油在庫

12月30日(金)
**:** 東証大納会
21:00 南ア11月貿易収支
23:45 米国12月シカゴ購買部協会景気指数
**:** 米国市場(債券)短縮取引

1月1日(日)
 10:00 中国12月製造業・非製造業PMI

今週の週間見通し

先週後半からは海外勢がクリスマス休暇モードとなり、水曜NY市場以降は一時的な振れを除くとほぼ動意無しの週後半となりました。欧米のディーリングルームでは、クリスマス休暇が日本で言うところの年末年始という雰囲気で、クリスマス休暇が明けると新年モードとなるのですが、今年はカレンダーの関係でクリスマスが日曜に当たり、月曜が振替休日となるため、クリスマス明けは火曜ということになります。月曜は主要市場がほぼ全休場となり東京市場のみとなるため流動性が低下し、思わぬ動きに注意は必要です。

さて今週ですが、東京勢は逆に年末年始モードへと突入し東京時間の動きは鈍くなってきます。先週までの動きを見る限り、118円台の売りと116円台半ばの買いとに挟まれ基本的に117円台前半をもみあいの中心としながら方向感が出にくい週となりそうです。ニュースや経済指標に関しても予定表を見ても分かる通り、大きなイベントは少ないことがわかります。年明けに向け方向性を探る年末最後の週ということになりそうです。

まずはドル円の日足チャートをご覧ください。

米国大統領選の開票日を起点としたドル高のトレンドは依然として継続し、先週示した昨年高値と今年安値の78.6%(61.8%の平方根)戻し120.11、つまり120円の大台を視野に入れる動きは今後も続いていくことは、多くの市場参加者の一致する意見であると思います。ただ、12月15日に118.66の高値を付けて以降は高値を切り下げ高値圏での踊り場を形成していることがわかります。

通常はドル高トレンドの後の短期の調整と考えられ、コンティニュエイションパターンの代表であるペナント(高値安値とも狭まる小さな三角もちあい)もしくはフラッグ(高値安値とも自り下げる平行四辺形)を形成し、再びドル上昇へと向かうというシナリオが立てやすいところです。

しかし、ここまで調整らしい調整が見られず、小さな調整としては11月終わりの下げと、12月初めの1週間ほどのもみあい程度です。今回も小さなもみあいで終わる可能性はあるものの、そろそろ深めの調整が入ってもおかしくはありません。FX羅針盤のコラムに書いた過去の円安大相場と比較してもここまでの円安相場は期間が短く、いったん調整を経てから一段高を目指す方が息の長い上昇相場となる可能性が高いと考えられます。

また、ポジション的にもここまである程度の円売りポジションが積み上がってきています。シカゴの円ポジションを見ると、20日時点で75,449枚と6日以降急速に円売りが膨らみ、この枚数は今年に入ってから最も円買いが膨らんでいた時のポジションサイズよりも大きく、シカゴの投機ポジションとしては既に円売りで徐々にお腹がいっぱいの状態に近くなっています。過去2年間で見ても現在の円売りサイズは比較的大きい状態にあります。

以上をまとめると、時期的に年末となってきたことでファンダメンタルに影響を与えるようなニュースは少ない、テクニカルには上昇トレンド継続となっているものの大相場が継続するにはそろそろ調整が入ってもおかしくない、需給的にここまででかなり円売りに傾いてきている、と各方向から考えると安易に円安継続を見込むよりも、いったん年末を前にした調整が入りやすいと見込んだ方が自然だと思います。

今週は、116.00レベルをサポートに、118.00をレジスタンスとややドル安方向に押しが入りやすい調整の週と見ておきます。

ドル円(日足)チャート

ドル円(日足)チャート

このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみ平均足と同様とすることで、短期的な方向性(緑=上昇、赤=下降)を見やすく加工した当週報独自のチャートとなっています。また、国内外で人気の高い一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。トレンドラインは週初の段階で過去一定期間から自動的に表示される自動トレンドライン(無い場合もあります)となっています。

ディスクレーマー

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