ユーロドル1.06台半ば、米長期金利低下で堅調推移
17日の東京市場でユーロドルは1.06台をじり高推移。朝方1.0609レベルで取引が始まったユーロドルは、時間外の米長期金利の軟化等にほぼ一方向に緩やかに上昇しました。ユーロドルは夕刻1.0650に達し、欧州勢参入後1.0670まで上値を伸ばしたもののその後はもみ合いとなり、東京時間18:00現在は1.0654レベルで取引されています。
昨晩海外市場では、注目されたECB理事会で従前の予告通り0.5%の利上げが実行されました。市場では一部で現下の金融機関への信用不安を背景に、利上げ幅の縮小乃至見送りの可能性を見込む動きもあっただけに、この決定はサプライズとなり、信用不安助長の懸念からユーロドルは一時1.0551まで下落しました。しかしその後は、信用不安から株価が大幅に下落していた米ファーストリパブリック銀行に対して、米大手行が流動性の提供を行う方針が示されたこと等から持ち直し、1.06台を回復して東京時間につないでいます。
ECBは昨晩クレディ・スイスに対するスイス中銀の支援が確定したことから、インフレリスクを優先する形で利上げを強行しました。ロイター等の報道によれば、0.25%の利上げの選択肢はなく、0.5%の利上げと利上げ見送りの二択で議論が行われたとのことです。リーマンショック時に比べ金融危機に対する備えができているとのECBラガルド総裁の見解は、米国やスイスの迅速な対応を見る限り、ある程度説得力があるものと期待したいところですが、市場から金融危機への懸念を払しょくするにはいましばらく時間を要しそうです。
テクニカルにはユーロドルは、昨晩からの上昇で当面のレジスタンスとみられていた21日線、90日線、転換線等を上抜けてユーロ買い地合いに転じています。
序盤の欧州主要株価指数は、金融機関の信用不安鎮静化への期待にほぼ全面高。今晩この後は、22:15に米2月鉱工業生産、設備稼働率、23:00にはミシガン大消費者信頼感速報値、米2月景気先行指数の発表が予定されています。
ユーロドル日足
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