米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨
11月23日に、11月上旬開催のFOMC金融政策会合の議事要旨が公表されました。この中で、引き続き引き締め政策を実行していくとしながらも、多くの委員は利上げ幅は縮小させる必要があると指摘しています。ただその時期に関しては意見が分かれています。
FOMC議事要旨の一部抜粋
(参加者の現状及び経済見通しに関する見方)の項目の一部
(前略)
それにも関わらず、現実のインフレは目標をはるかに上回り、労働市場は非常にタイトであるため、参加者はFFレートの目標レンジの継続的な引き上げが適切であり、より長期のインフレ期待を上手く固定するのに役立つだろうとのことに合意した。参加者は、実体経済活動とインフレの双方に関連して、金融抑制の効果が十分に実現されるには時間がかかり、これらの時間差が金融政策効果への査定を複雑にしていることを指摘した。
今後の会合での潜在的方針行動を議論するにあたり、参加者は委員会の2%目標にインフレを回帰させる強い付託を再確認し、FFレートの目標レンジの継続的引上げが、時間経過と共にインフレを引き下げるために十分に制限的な政策スタンスを達成するためには適切であると予想した。多くの参加者は、委員会の目標を達成するために必要とされるFFレートの究極的な水準に関しては著しい不確実性があり、その査定は一部では今後のデータ次第とコメントした。たとえそうでも、色々な参加者は、インフレが弱まっていく兆候が見えず、経済の需給不均衡が強い中、委員会の目標を達成するために必要とされるFFレートの究極の水準は、彼らがこれまで予想してよりも幾分高くなると指摘した。
参加者はFFレートの目標レンジの将来の引き上げペースに影響を与える幾つかの考慮事項について言及した。これらの考慮事項には、今日までの累積的引き締め、金融政策行動と経済活動やインフレ行動との間にある遅れ、経済や金融の進展などが含まれている。かなりの参加者は、金融政策が委員会目標を達成するために十分制限的なスタンスに近づくに連れて、FFレートの目標レンジ引き上げペースを遅らせることが適切になると述べている。加えて、参加者の大多数が、増加ペースの鈍化が直ぐにでも適切であると判断した。これらの状況下でペースを遅くすれば、最大雇用と物価安定に向け、その進展具合を委員会が査定することをより可能にする。(一部略)2・3の参加者は引き上げペースを遅らせることが金融システムの不安定リスクを低減できるとコメントした。他の2・3の参加者は、政策金利の引き上げペースを遅らせる前に、政策スタンスがより明確に制限的な領域に入り、インフレ圧力が著しく後退しているとのより具体的な兆候が現れるまで待つことが有効である可能性があると指摘した。
(以下略)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
ドル円相場は23日22時頃に141円10銭絡みで推移していましたが、予想を下回る米国のPMI指数に140円割れとなり、FOMC議事録の先行き利上げ幅縮小の内容に金利が緩み、139円20銭付近まで続落し139円60銭で引けました。昨日はNY市場が感謝祭で休場でしたが、米金利軟化で138円06銭まで売られ138円54銭で引けています。
下図はドル円週足チャートです。3月7日週底値からのサポートA(=142円60銭)が既に切れて3週目です。今週も戻りはAの抵抗線手前まででした。今日週足ができますが、B(=137円64銭〜68銭)がポイントです。〇印は137円64銭の窓空けになっています。従い、週足終値ベースで137円60銭未満になると一段安狙いの可能性が高まり、次はC(=131円40銭)の強いサポートが視野に入ります。上値はA以内に戻すと、高値からの抵抗線D(=144円70銭)があります。
次回のFOMC会合は12月14日(水曜日)に予定されています。
(2022年11月25日15:10、1ドル=138円66銭)
オーダー/ポジション状況
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