トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、安値7.37、高値7.54レベルと狭い値幅に収まる一週間
〇ドルトルコリラは18.55を中心として18.483〜18.635の間でほとんど値動きなし
〇主要通貨でもイベントの狭間といった感じの値動き、新興国通貨も次の材料待ちという動き
〇24日にトルコ中銀会合、1.5%の利下げ行い9.0%が市場のコンセンサス
〇今週は7.35レベルをサポートに7.60レベルをレジスタンスと引き続き上値が重い週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「ドル円の予想をした上でドルトルコリラのレート18.55で割ってあげた方が現実的と考え、7.35レベルをサポートに7.65レベルをレジスタンスと、やや上値が重い展開の週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.37レベル、高値が7.54レベルと、予想レンジの中で更に狭い値幅に収まる一週間となりました。
先週のトルコリラですが、上述の通りでドルトルコリラは18.55を中心として18.483〜18.635の間でほとんど値動きが無い一週間となり、完全にドル円の上下に沿った値動きの一週間となりました。材料が皆無というわけでは無かったのですが、主要通貨でもイベントの狭間といった感じの値動きとなり、新興国通貨もまた次の材料待ちという動きになった週でした。
こんな動きがいつまでも続くとは思えないのですが、今週は均衡を崩すかもしれないイベントとしてトルコ中銀の会合が11月24日にあります。この日は米国が感謝祭で祝日となっていることから流動性は通常よりも低くなりがちです。そうした中でトルコ中銀は80%を超える異常な高さのインフレ率にも関わらずエルドアン大統領の意向を汲んで利下げを行うと予想されています。
エルドアン大統領は以前から年内に政策金利を一桁(9%台)にしたいという意向でしたが、現在の政策金利は利下げを繰り返しているものの、まだ10.5%と二桁です。今週の会合では更に1.5%利下げを行って9.0%にするというのが市場のコンセンサスですが、いまのところトルコリラ売りの動きは見られません。
ただ、ここまでの利下げを行うとなるとトルコリラの売りにつながって当然ですから、もし動かないのであれば、トルコ国内の規制に加え海外投資家からも既に見放された後という見方も出てきます。そうなってくると、長期的にトルコリラ安が継続する流れになりそうですが、今週のところは既に史上最安値水準にあることから18.80程度のトルコリラ安に留まるかもしれません。
最近はドル円の動きの方がトルコリラ円への影響が大きいのですが、ドル円は今週の週報に「138.80レベルをサポートに、141.20レベルをレジスタンス」と横ばいの動きを想定しています。そうなると、仮にドル円の安値とドルトルコリラの高値を組み合わせて計算すると7.38です。そうしたイメージを持った上でいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
7.38だと先週の安値とほぼ同水準です。両極端な数字を取ってもその程度かというのが正直なところですが、現状ではまだそのあたりがせいぜいかもしれません。ただ米国が祝日という点は気になりますので、若干下方向に余裕を見て、今週は7.35レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスと引き続き上値が重い週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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