南アランド週報:『約2ヶ月ぶり高値圏へ上昇。早期利上げ観測が南アランドを下支え』(9/11朝)

南アランド円相場は、8/20に記録した約5ヶ月ぶり安値7.12円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約2ヵ月ぶり高値となる7.80円まで急伸しました

南アランド週報:『約2ヶ月ぶり高値圏へ上昇。早期利上げ観測が南アランドを下支え』(9/11朝)

今週のレビュー(9/6−9/10)

〇今週の南ア円、週明け早々7.63まで下落するも週末にかけ7.80まで急伸
〇南ア指標の好調、南ア中銀早期利上げ観測の再燃が背景
〇テクニカルには主要チャートポイント上抜け、地合い強い
〇南ア円続伸をメインシナリオとして予想、貿易相手国中国の指標要注意
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.60ー7.90

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.66円で寄り付いた後、早々に週間安値7.63円まで下落しました。しかし、売り一巡後に下げ渋ると、@先週末金曜日に発表された米雇用統計がネガティブサプライズとなったことに伴う米早期テーパリング・米早期利上げ観測の後退(リスク選好ムード再開→新興国通貨買い)や、A南ア第3四半期BER消費者信頼感指数(結果▲10、前回▲13)の前回比改善、B南ア第2四半期GDP(結果+19.3%、予想+17.5%、※前年同期比)の力強い結果、C南ア準備銀行クガニャゴ総裁による「インフレターゲットのレンジを現行の3ー6%ではなく、3ー4%で且つ±1%のブレを認めることが有益」との発言、D上記Cを背景とした南ア中銀による早期利上げ観測の再燃、E南ア第2四半期経常黒字及び貿易黒字の急拡大(共に過去最高を記録)が支援材料となり、週末にかけて、週間高値7.80円(7/6以来、約2ヵ月ぶり高値圏)まで急伸しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間9/11午前3時00分時点)では7.75円前後で推移しております。

来週の見通し(9/13−9/17)

南アランド円相場は、8/20に記録した約5ヶ月ぶり安値7.12円をボトムに反発に転じると、今週末にかけて、約2ヵ月ぶり高値となる7.80円まで急伸しました(3週間で約9.5%の上昇率)。この間、一目均衡表転換線や基準線、200日移動平均線や90日移動平均線、一目均衡表雲下限及び雲上限を軒並み上抜けするなど、地合いの強さを印象付けるチャート形状となりつつあります(目先は終値ベースで一目均衡表雲上限を上抜けられるか否かに注目が集まります。上抜けに成功すれば、強い買いシグナルを示唆する三役好転が点灯する為、南アランドに一段の上昇圧力が加わる可能性あり)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南ア準備銀行による早期利上げ観測の台頭(※クガニャゴ総裁は「インフレターゲットのレンジを現行の3ー6%ではなく、3ー4%で且つ±1%のブレを認めることが有益」と発言→直近で発表された南ア消費者物価指数が、7月+4.6%、6月+4.9%という数字であったことから、クガニャゴ総裁が示したインフレターゲットのレンジ上限を既に超過→南ア中銀による早期利上げ観測再燃→南アランド買いの波及経路)や、A米FRBによる早期テーパリング観測・早期利上げ観測の後退(不冴な米雇用統計やベージュブックが背景)、B上記@Aを背景とした南アフリカと米国の金融政策格差(方向性の違い)など、南アランド円相場の上昇を連想させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では南アランド円相場の続伸を来週のメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は南ア7月小売売上高の他、南アフリカと経済的な結びつきの強い中国の主要経済指標(中国8月鉱工業生産、中国8月小売売上高、中国8月都市部固定資産投資)に注目が集まります。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.60ー7.90

注:ポイント要約は編集部

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南アフリカランド円日足

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