NZ/円、上値余地を探る動き。短期は“NZ強気”。中期は下値リスクを残す
今週はNZ独自の材料が無い中で、パウエルFRB議長のジャクソンホールでの講演で、「テーパリングは年内開始が適切」とする一方で、「将来の利上げに繋がるシグナルではない」と言明したことから、緩和的な姿勢に変わりないとの見方が広がり金利が低下、株式市場の高値更新に繋がり、また、為替市場でも過度な警戒が後退してポジション巻き戻しの動きが強まっています。NZについては国内経済が順調に回復しており、堅調な雇用市場や物価の上昇圧力を受けて、次回の金融政策決定会合での利上げの可能性が浮上していることから、NZドルは対米ドル、対円で急速に値を戻しています。
チャートを見ると、日足は8/20に付けた74.57を直近安値として急角度で下値を切り上げています。また、5/27に付けた80.18を基点として上値を切り下げる流れからも上抜け始めており、短期トレンドは再び“NZ強気”の流れに戻しています。77円台を割り込んで終えた場合は日足の形状が悪化して再び下値リスクが高くなりますが、76円割れで終えない限り、短期トレンドは大きく変化しません。日足の上値抵抗は78.00-10,78.40-50に、下値抵抗は77.20-30,76.90-00,76.40-50にあります。21日移動平均線は76.72にあり短期トレンドは“NZ強気”の流れに戻しています。また120日線は77.61にありこれを挟んで推移しています。200日線は76.66にあり強い下値抵抗として働く可能性を示しています。
一方直近の週足は前週の大陽線の値幅をほぼ切り返す大陽線で終えていますが、上値を切り下げる流れからは上抜けきれずに越週しました。しかし、今週は上値追いの流れが継続しており、このまま77.70超えを維持して越週した場合は、5月に付けた80.18を基点として上値を切り下げて来たレジスタンスラインをしっかり上抜けることになり、一段の上昇に繋がり易くなります。逆に77.00以下で越週した場合は、下値リスクを残すことになります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は77.60-70,78.20-30に、下値抵抗は77.00-10,76.40-50,76.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は再び下落リスクが高くなります。31週移動平均線は77.51に位置しており、若干上抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。しかし62週線は74.51に位置しており、強い下値抵抗として働いています。但し、74円割れで越週した場合は再び下値リスクが高くなります。
9/1現在、31週移動平均線は77.51にあり若干上抜けているが“ダマシ”の範囲内にある。しかし62週線は74.51にあり強い下値抵抗として働いている。
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