トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、週初は株安によるリラ売り、その後買い戻しとほぼドル円に沿った値動き
〇21日にトルコによるロシア製ミサイル購入に対しバイデン大統領が制裁維持を表明
〇今週も株式市場の動きやFOMCなど米国の金融市場を見ながらの動きに
〇更なる上昇には、前中銀総裁解任後の戻り高値と6月安値との半値戻し13.18を上抜ける必要あり
〇今週は12.70レベルをサポートに13.00レベルをレジスタンスとする流れ
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「トルコが月曜以外が休日となる関係で動意薄の一週間とし、12.70レベルをサポートに12.90レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が12.70レベル、高値が12.91レベルとなり、ほぼ予想通りに静かな値動きの一週間となりました。
先週のトルコリラは、上述の通り犠牲祭(クルバンバイラム)で祝日となっていたため、トルコ関連での目立ったニュースはありませんでしたが、週初は株安によるトルコリラ売り、その後は週末まで買い戻しと、ほぼドル円に沿った値動きとなりました。気になるニュースは米国から出ていて、21日にバイデン大統領がトルコによるロシア製ミサイル購入に対して制裁を維持することを国務次官が議会で証言しました。また追加購入が行われる場合、追加制裁を科すことも表明しました。
この発言によるトルコリラの動きはまったく見られませんでしたが、今後の悪材料になり得るニュースとして気には留めておきたいところです。また新型コロナの感染者もデルタ株の感染が増えているとはいうものの、日本に比べたらはるかに感染者の増加ペースは鈍く現時点ではまだ懸念材料とはならないでしょう。今週はトルコ国内の経済指標発表も多い方ではありますが、それよりも株式市場の動きやFOMCのほうが影響が大きいため、今週も米国の金融市場を見ながらの動きということになるでしょう。
ということで、早速ですがチャートの分析に移りたいと思います。今週は日足チャートから見ていきましょう。
トルコリラ円は3月の前中銀総裁解任以来は6月までが下げ、6月に2度安値をつけそれ以降は上げという大きな流れを見ることが出来ます。いまのところ前中銀総裁解任後の戻り高値と6月安値との半値戻し13.18が上値を抑えているため、更なる上昇を見るには同水準を上抜ける必要がありますが、特に好材料が無い中で緩やかな上昇を続けているため、方向的には13.18をターゲットにしている流れという見方が出来るでしょう。
このことを踏まえて、いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
緩やかな上昇トレンドを想定しますが、さすがに上記ターゲットは今週のターゲットとはなりません。現状は6月21日安値を起点としたサポートラインとそれと平行に引いたラインとで構成される上昇チャンネルの中での動きと考えることが妥当に思えます。今週はそれぞれのラインが位置する水準を参考に、12.70レベルをサポートに13.00レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
※ポイント要約は編集部
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