シカゴポジション(CME)292
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年7月20日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、豪ドルが4週連続でショートを積み増し、豪ドル先安観を継続しています。NZドルは全く変わらず、スクエアに近い小幅ロングを維持しています。総枚数の増減もほとんどなく、引き続き相場の方向性を持っていません。円もポジションに変更なく、5万枚以上のドルロングをキープしています。前週のシカゴ締日前に109円07銭の底値を付けていますが、買い増しも損切りもせず様子見になっています。ドルロングの持ち値が悪いので、手が出なかった感じです。今週は110円台半ばまで回復していますが、明日の締日に向けて利確するのか、買い安心感からロングを積み上げていくのか注目されます。現状の動きを見ていると、次のポジション目安である10万枚に向けて、ドル高への強気の相場観とはなっていない様です。
その意味で、明日の締日で4万枚未満か6万枚越えかを確認したいと思います。ユーロは5週続けてのポジション調整し、前週だけで10,400枚のロング減、5週間では72,000枚減となっています。そして相場は1.1750〜1.1950レンジを4週間継続し、かつここ2週間は1.1850越えが少なく、レンジ上半分の100ピップスが無い状態です。まだ45,000枚のユーロロングですので、スクエアに近い動きをした時に、1.17を守り切れるのかを確認する必要があります。切れた場合は一気にポジション調整してきそうです。
シカゴはロング350枚増、ショート7,250枚増で差し引き6,900枚の豪ドルショート増、総枚数は前週に続き増加(7,600枚増)しており、2週間で18,000枚増になっています。合計枚数が15万枚になったので、そろそろ一度ポジション調整に入ってもおかしくありません。過去には僅か1週間で総枚数が15万枚⇒18万枚となったケースもあるので、一度ポジション目安となる5万枚まで豪ドルショートを積み上げてからの手仕舞いもありえます。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドライン0.7360〜0.7770の下限を先週締日に切っています。このままでいけば赤のサポートラインである0.7200までの下押し先行になりますが、明日の締日に0.7360以上で終われば、サポートラインを回復しますので、このポイントに注目します。
さて、実際の相場も0.7360〜0.7760レンジの豪ドル安トレンドラインを先週19日〜21日で下抜け、底値は0.7289まで下落。その後週末にはこのサポート上に回復しました。現在のスポットもこのラインに絡む動きになっており、今後はこのサポートに絡んで下がっていくパターンが予想されます。シカゴは豪ドルショートを積み増していますが、このサポートラインを大きく下抜く一段の豪ドル安を見ているのか、それとも売り増しできるようにポジション調整するのか明日の締日を見たいと思います。尚、レンジ割った場合のサポートは0.7320、0.7280〜90、0.7250の順にポイントがあります。上値は0.7400以上で終わらないと、短期の豪ドル安の勢いを止められない形になっています。(1豪ドル=0.7351米ドル、7月26日14:30)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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