南アランド週報:『節目8.00円を割り込み大幅下落。商品市況の下落が重石』(6/19朝)

南アランド円相場は、6/7に記録した約2年4ヶ月ぶり高値8.17円をトップに反落に転じると、今週後半にかけて約1ヵ月ぶり安値となる7.67円(5/7以来)まで急落しました

南アランド週報:『節目8.00円を割り込み大幅下落。商品市況の下落が重石』(6/19朝)

『節目8.00円を割り込み大幅下落。商品市況の下落が重石』

〇南ア円週央にかけ8.03まで上昇後に急落、一か月半ぶり安値7.67近辺で越週
〇南アコロナ感染再拡大、タカ派FOMCを受けた商品相場下落懸念、南ア指標悪化が背景
〇南ア円直近高値から6.1%下げテクニカルには地合い弱い
〇商品市況悪化懸念も相場の重石
〇南ア円下落がメインシナリオ、来週の予想レンジ(ZARJPY):7.50ー7.85

今週のレビュー(6/14−6/18)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初8.02円で寄り付いた後、週央にかけて週間高値8.03円まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、@南アフリカにおける新型コロナウイルスの感染再拡大(南ア政府は新型コロナウイルス第3波を公式に宣言)や、Aラマポーザ大統領による「ロックダウンの水準をレベル3に引き上げる」との発言(南ア経済の減速懸念)、B心理的節目8.00円を下抜けたことに伴うロスカット、Cタカ派的な米FOMCを受けた過剰流動性相場の逆流リスク(米早期テーパリング観測再燃→米長期金利上昇→米ドル高→株安・商品安→南アランド下落。※南アランドの場合、商品価格下落→南アランド下落の相関関係)、D南ア4月小売売上高の冴えない結果が重石となり、週末にかけて、約1ヵ月半ぶり安値となる7.67円まで急落しました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、結局7.67円前後での安値引けとなっております。

来週の見通し(6/21−6/25)

南アランド円相場は、6/7に記録した約2年4ヶ月ぶり高値8.17円をトップに反落に転じると、今週後半にかけて約1ヵ月ぶり安値となる7.67円(5/7以来)まで急落しました(直近高値から▲6.1%の下落率)。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けした他、心理的節目8.00円も下方ブレイクするなど、テクニカル的に見て、地合いの弱さが確認されます。

ファンダメンタルズ的に見ても、@新型コロナウイルス第三波への警戒感(南ア政府は第三波を公式に宣言すると共にロックダウンレベルを再度引き上げ)、A上記@を背景とした南ア経済の減速懸念、B米早期テーパリング観測を背景とした過剰流動性相場の逆流リスク(米長期金利上昇→米ドル高→国際商品市況下落→南アランド下落の波及経路)など、南アランド円相場の下落を意識させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は6/23に予定されている南ア5月消費者物価指数や、6/24の南ア5月生産者物価指数に注目が集まります。これらのインフレ指標が市場予想を下回る結果となった場合には、南ア中銀による利上げ観測が後退し、南アランド売りに拍車をかける恐れもあるため、ダウンサイドリスクに警戒が必要でしょう。また、米長期金利の上昇を背景に国際商品市況がもう一段下げ足を速める場面では、短期筋のみならず中長期筋による南アランドの見切り売りが出てくる可能性もあるため、来週は更なるポジション調整に注意が必要です(※これまで南アランド円相場を下支えしてきた二大材料である、@米国における低金利環境の長期化観測と、A国際商品市況の堅調推移が共に消失の恐れ)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.50ー7.85

注:ポイント要約は編集部

『節目8.00円を割り込み大幅下落。商品市況の下落が重石』

南アフリカランド円日足

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