オーストラリア政策金利の予想
明日、豪州の政策金利が発表されます。
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想
現行の0.10%を据え置き(エコノミストは全員据え置き予想でレンジなし)
3年債利回りの目標上限を0.10の据え置き(全員据え置き予想)
(3月1日14時00分現在予想)
今回の金融政策会合で、注目されるのは3年債のイールドカーブコントロールに関し何らかの追加策を公表し、目標とする0.10%に近づくように抑え込めるかが市場の注目点です。
コロナウィルスに対するワクチン接種の進展や米国の巨額財政支援策などで、世界的に景気回復期待感が高まり、短期から長期までの金利が各国で上昇しています。これに対する中銀の危機感(対応策)を試すとの見方です。もし実勢を許容すれば金利高容認と捉えられます。既に豪州は、先週3年物国債を予定外のオペで購入を実施し、今週には5〜7年債も通常額を越える購入を行うと述べていますので、イールドカーブコントロールの期限を設定するなどの対策を講じるのか注目されています。
今回の注目点は
@ イールドカーブコントロールの期限を設定するのか。あるいはイールドを抑え込むために、購入額を明示するか。
A 2月2日の金融政策時の為替は0.7560〜70付近でしたが、僅か1ヶ月で0.8008までの高値を付けていますので、速度早い豪ドル高(対米ドル)に対して言及するか。
エコノミストの先々見通しは下記となっています。
また以下は前回要旨の一部抜粋です。
(要旨)
今日の会合で、委員会はキャッシュレート及び、短期流動性供給を含め、豪州国債3年物のイールドを0.1%の目標に据え置くことを決定した。また、現行の債券購入プログラムは4月中旬に終了するが、豪州政府や州機関により発行された1000億豪ドルの追加債券購入を決定した。これらの追加購入は週50億豪ドルの現行割合となる。
(一部略)
豪州では、経済回復が着々と進んでおり、先の見通しはより強くなった。雇用の強い伸びや失業率が6.6%まで歓迎すべき下落があった。小売消費は強く、ローン返済を延長していた家計や企業の多くが、今では返済を再開した。これらの結果は、豪州内の健康面での成功や重要な財政・金融支援により支えられている。
この回復は、2021年と2022年にGDPが3.5%に伸びるとする中央シナリオに沿って、継続することが期待されている。(一部略)賃金と物価圧力はまだ弱い。CPIは12月末四半期で、僅か0.9%の伸びだった。賃金は記録的に遅い割合での伸びとなっている。インフレと賃金の伸びは上昇するだろうが、両方共に今後2〜3年で2%以下に留まりかなり緩やかとなる。インフレは2021年に1.25%、2022年に1.5%になると見られている。
委員会は目標を達成するまでは、高度な金融支援状況を維持していくことを約束した。インフレや雇用の現行見通しでは、まだ先のことである。現行運営の金融政策は借入者に対しより低いコストにし、他にも為替レートを低くすることになり、回復に必要な信用供与を助け、家計や企業のバランスシートを手助けし続けることになる。債券購入プラログラム延長の決定はこの金融支援の継続を確実にしていく。
(債券購入に関する項目は略)
委員会は実質インフレが目標とする2〜3%レンジ内に持続的に収まるまでは利上げはしない。この為に、賃金の伸びは現行よりも著しく高くならなければならないだろう。これには雇用の著しい増加や引き締まった労働市場への回帰が必要となるだろう。委員会はこれらの状況が最も早くても2024年までは満たされないと予想している。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
下図は豪ドル米ドルの日足チャートです。A(=0.7710)とB(=0.8010)の豪ドル高トレンドラインの下限にきています。シカゴポジション271で書いたAとC(0.7700)が重要なサポートになっています。相場に関しては271をご覧ください。
D(=0.7670)、E(=0.7575)、F(=0.7810)、G(=0.7870)です。
次回金融政策発表は2021年4月6日(火曜日)に予定されています。
(3月1日15:30、1豪ドル=0.7751米ドル)
オーダー/ポジション状況
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A$シカゴポジション(2021年2月23日現在)
シカゴはやはり方向観持てないままに、僅かな豪ドルショートをカバーしてきました。
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