欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表とラガルド総裁の記者発表要旨(20/10/30)

2020年10月29日木曜日開催分

欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表とラガルド総裁の記者発表要旨(20/10/30)

欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表とラガルド総裁の記者発表要旨

昨日、ECB金融政策会合が開催され、従前の予想通りに据え置きとなりました。しかしながら、次回12月での会合では新たな行動を起こすと述べており、市場は感染再拡大の欧州で追加緩和策実施との観測に、昨日はユーロが売られました。
尚、今回は記者発表の冒頭一部とラガルド総裁の記者会見での一部を抜粋しました。

(記者発表の冒頭部分)

現状のリスク環境を見ると明らかに下方に傾いており、ECBの運営審議会は、パンデミックの動き、ワクチンの投入時期の見通し、そして為替レートの進展を含め、入手する情報を注意深く査定していくことになるだろう。12月に行われるユーロスタッフによる新たなマクロ経済予想は経済見通しやリスクバランスの完全な再査定を行うことになるだろう。直近の査定に基づくと、運営審議会は 展開中の状況に応じ、そして経済回復を支援し、予想インフレへの道のりに関しパンデミックのマイナス影響を中和するため、金融状況を良好に保つことを保証すべく、必要に応じその手段を再調整することになるだろう。
(以下運営審議会の決定事項に関する項目は略します)

(ラガルドECB総裁記者会見の一部抜粋)

@ 入手している情報を見ると、ユーロ圏の経済回復が予想よりも急速に勢いを失っていることを示唆している。夏頃は一部やデコボコはあったものの経済活動には強い反発があった。
A 全般的にユーロ圏の成長見通しを取り巻くリスクは下方に傾いている。この大部分は最近のCovid-19感染の再拡大である。
B 最近の物価圧力は、低賃金圧力、ユーロの為替レート高に加え、弱い需要…特に観光業やそれに関連した部門…により抑え込まれるだろう。
C (質疑に対する応答で)我々が合意している認識や了解では、我々全員が次回の運営審議会で必要な行動を取り、我々の手段を再調整する必要があるとみている。チーム、委員会、そしてスタッフのメンバーは、既にこの再調整課題についての作業に入っている。この再調整課題は我々の手段全てに関連している。

D (第4四半期のGDP予想は+3.1%ですか?あまりに楽観的と思っていますか?第4四半期には2桁のマイナスリスクがあると思いますか?)ご承知の通り、明日第3四半期のGDPが発表され、上方で驚くかもしれません。一方で、我々は第4四半期の数値が下がるだろうとかなり確信しています。それは11月の数値が非常にネガティブになるとみています。(以下略)第4四半期がマイナスになるか?の質問に関しては現状では解りません。
(以下略します)
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
出所:ECB HPから

相場に関しては、本日のユーロ圏HICPを御参照願います。

(10月30日16:00、1ユーロ=1.1679ドル)

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