NY休場で原則小動き、最高裁判事公聴会注視(10/12夕)

週明け12日の東京市場は、ドルが小幅安。「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで、緩やかな下降をたどっている。

NY休場で原則小動き、最高裁判事公聴会注視(10/12夕)

NY休場で原則小動き、最高裁判事公聴会注視

〇ドル円、「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで緩やかに下降
〇トランプ氏「我々は『中国ウイルス』を打ち負かす。ワクチンもすぐに使えるようになる」と発言
〇北朝鮮、10日「朝鮮労働党創建75周年」で大規模な軍事パレードを実施
〇15日にトランプ氏とバイデン氏それぞれが「市民対話集会に臨む」見込み
〇バレット氏承認に関する上院司法委員会の公聴会、本日から4日間の日程で行われる予定
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ105.10-105.80

<< 東京市場の動き >>

週明け12日の東京市場は、ドルが小幅安。「寄り付き高・大引け安」に近い値動きで、緩やかな下降をたどっている。

先週末は、「朝鮮労働党創建75周年」を迎えた北朝鮮が大規模な軍事パレードを実施したことが明らかになったほか、トランプ米大統領がコロナ罹患後、初めて支持者の前で演説を行うなど、残り1ヵ月を切った大統領選に向けての再スタートが確認されている。
そうした状況を受けたドル/円は105.75-80円と、前週末のNYクローズよりドル高・円安レベルで寄り付いたものの、同レベルが日中のドル最高値圏。以降はドルのじり安、緩やかな右肩下がりで、105.40-45円まで下落している。16時現在でもドル安値圏、105.45-50円で推移し欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「トランプ氏の容体など」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、米大統領候補討論会委員会が、「リモートで開催する」と発表していた候補者同士による第2回討論会は、トランプ氏の反対もあり、結局「開催中止」に。トランプ氏にとっては支持率回復の手段がひとつ減ったと見られるものの、当人は出演したラジオで2時間も怪気炎を挙げた。対立候補であるバイデン氏について、「テレビ討論会でウソをついた」、「大統領の資質を備えていない」などと繰り返し批判している。また、主治医から「トランプ氏は感染広げる恐れなし」とのお墨付きを頂戴するなか、ホワイトハウスで支持者らを前に演説。「我々は『中国ウイルス』を打ち負かす。ワクチンもすぐに使えるようになる」などと声高に発言したという。

対して後者は、10日に「朝鮮労働党創建75周年」を迎えるなか、大規模な軍事パレードを実施。そして、そのなかで「新型を含む複数の弾道ミサイルを初披露」している。また、関連行事の演説で、金委員長は「自衛的手段として戦争抑止力を引き続き強化していく」と述べ、さらなる開発に意欲を示したことが明らかに。それに対し、米政府高官から「北の核ミサイル計画優先に失望した」との表明が聞かれたほか、米オンラインメディアのVOXは「トランプ大統領が怒りと失望感を表わした」などと報じていた。

<< 欧米市場の見通し >>

今週最大の注目材料と考えていた「第2回目の米大統領候補者による公開討論会」は中止となったが、残り1ヵ月を切るなか、引き続き関連報道などには注意が必要だ。CNNによると、討論会が実施される予定だった15日には、トランプ氏とバイデン氏それぞれが「市民対話集会に臨む」見込みとされ、しかも前者はNBCテレビ、後者についてはABCテレビが中継する可能性もあるという。相場の波乱要因として是非とも注目しておきたい。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発」、「米大統領選」、「コロナに感染したトランプ氏の容体」、「ベラルーシ情勢」、「毒殺未遂事件を中心としたロシア情勢」など注目要因は依然として目白押し。本日ということだけに限ればコロンブスデーでNYが休場となることもあり、全般的に材料に乏しい。ただ、トランプ氏が連邦最高裁判所判事に指名したバレット氏の上院司法委員会の公聴会が本日から4日間の日程で行われる予定となっており、そちらは一応要注意。ちなみに本日は初日ということで、バレット氏による冒頭陳述が実施される見込みとなっている。

テクニカルに見た場合、ドル/円は先週、短期的なレンジ上限である105.80円を超え、106円台へと一時乗せた局面も見られたが、結果的にドル高は不発。形成しているレンジを若干ドル高方向へと上方修正しただけで終わった感も否めない。むしろ、足もとの状況からすると、短期的にはレンジの下限である104.95円をトライする可能性も否定出来ず、その攻防が注視されている。

一方、本日は、NY休場もあり、米経済指標の発表や米要人による講演などは特段予定されていない。そうした意味では、手掛かり材料難で動きにくいか。
ただ、英国を中心に講演などにおける欧州要人の発言機会は引き続き少なくないうえ、黒田日銀総裁も国際金融協会のオンライン年次会合で講演を行う見込みとなっている。米国ファクター以外の要因に要注意であるのかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは105.10-105.80円。本日早朝に記録したドル高値105.75-80円が最初の抵抗に。上抜ければ再び106円台回復も。
対するドル安・円高方向は、足もとで絡む動きとなっている移動平均の21日線(105.40円前後)をめぐる攻防にまずは注目。割り込めば、短期的なフィボナッチの観点から105.30円や105.05円などが意識されかねない。

NY休場で原則小動き、最高裁判事公聴会注視

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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