日経平均ドル円大幅続落、昨日の首相会見への失望拡大

本日の東京市場では日経平均が大幅に続落、下げ幅は一時400円を超えました。終値は前日比393円安の16,562円となっています。

日経平均ドル円大幅続落、昨日の首相会見への失望拡大

日経平均、ドル円大幅続落。昨日の首相会見への失望拡大

本日の東京市場では日経平均が大幅に続落、下げ幅は一時400円を超えました。終値は前日比393円安の16,562円となっています。また、ドル円も朝から売り優勢で一時108.83と約2週間ぶりの安値をつけましたが午後には売り一服感が出て109円台前半での取引となっています。チャート的には一目均衡表の雲の完全にはじき返された形状となっており、サポートも基準線108.71の下はとりあえず何もなしで、この水準を割り込むと円高加速の恐れがあります。

市場では昨夕の安倍首相の消費増税見送り記者会見への失望感が海外で増幅して東京市場へ戻ってきたようなイメージとなっています。昨夕はアジア勢の間では延期は織り込み済みであり、秋に実施するとされた大規模な経済対策に「何だ秋か、しかも具体案なしとは」くらいの失望感であったものが、海外では増税延期自体のトータルでのマイナス面や、そもそも今から安倍ノミクスのエンジンをふかすなどといっていることそのものが現在安倍ノミクスが失速していることを意味しているなどとより辛辣にとらえられた節があり、その増幅した失望感が東京市場に戻ってきて株安円高につながったものと見られます。

加えて日銀の佐藤審議委員が釧路市内で行った講演がマイナス金利の効果や現在の物価のコミットメントを疑問視し、短期決戦型から持久戦への枠組み変化の必要性を強調する内容だったことも、早期の追加緩和期待を後退させ今日の円高や株安に影響を与えた模様です。

今月15-16日に開催が予定されている日銀政策決定会合において追加緩和を実施するか否かは今後の株価や為替の動向に影響を与える大きな材料ですが、市場では大規模緩和の財政政策とのパッケージでの実施を期待して織り込んできた部分もあった中で、目先の財政政策が見えず、追加緩和は遠のくなどの見方も出てきていて、これまでの株価や円安を形成してきた要素の再検討が始まっています。

尚、本日内閣府が発表した5月の消費者動向調査では消費者態度指数が二ヶ月ぶりに改善していますが内閣府は基調判断を「足踏みが見られる」のまま据え置いています。

今晩はECB理事会後の政策金利発表(20:45)がありますが変更は予想されていません。それを受けてのドラギ総裁の記者会見(21:30)もBrexitを控えて無風予想。また、ウィーンでOPECの総会が開催されますが、にわかに生産目標設定が協議されるとの情報が出てきてこちらは注目されています。もっとも明日に米雇用統計を控え基調としてはそれまでは大きく動きにくい状況です。
序盤の欧州株価指数先物はまちまちの動きです。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る