政治リスクからユーロ売り圧力続く(17年2月第三週)

ユーロドルは、大きな流れはユーロ安の方向との見方は変わりありません。

政治リスクからユーロ売り圧力続く(17年2月第三週)

ユーロドル:2月13日からの先週

週の前半は上下動しながらもユーロ売りで、週中15日に週安値の1.0521を付けた後上戻し、16日に週高値1.0679を付け、17日に1.0612で引けました。 1.0625で始まり、ほぼ同水準の1.0612で引けた、総じてみれば行って来いの週でした。

13日は、前週末引けの1.0634からややギャップダウンの1.0625で始まるも、欧州時間に入り13日高値1.0658を付けた後、NY時間に入り13日安値の1.0591を付けて1.0598で引けました。 米国10年債金利の低下でドルが弱く、ユーロが高値を付けるも、欧州時間、仏極右政党の国民戦線のルペン党首が、仏大統領選挙を控えて優勢との報道で、フランスの欧州連合(EU)離脱懸念が再燃してユーロ売り・ドル買いが勝りました。

14日は、前日引けの1.0596で始まり、フリン米大統領補佐官の辞任がトランプ政権への打撃となるとの観測からドル売りが優勢になり、14日高値の1.0633まで上伸。その後NY時間に入り、イエレン議長が議会証言で「利上げを過剰に長く待つことは賢明ではない」、米経済次第で利上げの必要があると示し、3月の利上げも例外ではないとした為、今まで3月利上げを織り込んでいなかった市場の織り込みでのドル買いからユーロは14日安値の1.0560を付け1.0577で引けました。

15日は、前日引けの1.0577で始まり、東京時間に15日の高値1.0609を付けた後は、昨日以来の3月利上げを織り込むドル買いから欧州時間に入り15日安値の1.0517まで下押ししました。ただ、NY時間に入り米経済指標が予想外の悪化で調整のドル売りが始まり、ユーロは15日高値の1.0609まで急反発、そのまま1.0600で引けました。

16日は、前日引けの1.0600で始まり、東京時間すぐに16日安値の1.0590を付けた後、終日じりじりと上昇、NY時間に入り16日高値の1.0679まで上昇し、そのまま1.0673で引けました。 特に何があったという訳ではない中、20日月曜日の米国休場を意識したこれまでのドル買いのポジションの調整が入ったと見ます。

17日は、前日引けの1.0673で始まり、昨日と全く反対の動きをしました。東京時間すぐに17日高値の1.0677を付けた後、終日じりじりと下落、NY時間に入り17日安値の1.0604まで下押しし、そのまま1.0612で引けました。 この日は、仏大統領選を控え、世論調査で極右政党の国民戦線が、欧州連合(EU)かの離脱を掲げていますが、その是非を問う国民投票をまず実施するとしているルペン党首への支持率が上昇し、欧州政治への不透明感が強まり、リスク・オフからのユーロ売りが強まりました。

ユーロドル:2月20日からの今週

ポイント:ユーロは、ユーロ圏の政治リスク、特にフランスのルペン・リスク、躍進するオランダ・リスクからのユーロ売り圧力が強い。

CME通貨先物ポジション状況:2月14日時点
(2月14日)(2月7日)(1月31日)
円   ▲51284▲55060 ▲58331
ユーロ ▲46764▲44951 ▲45713
ポンド  ▲65528 ▲64539▲61772

シカゴIMM:短期投機・投資家によるユーロのネットポジション売持高、今週は増加、ピークの140000枚から約53%強減。

シカゴVIX指数:投資家の恐怖心理の度合いを示す指数、
11.63(-0.13)VIX指数は下落しての引け。

ユーロドルは、大きな流れはユーロ安の方向との見方は変わりありません。
ここ数日目を見張るのは、旧躍進するオランダの極右政党、世論調査で高まるルペン・リスクです。
おらんだ、フランス、ドイツと、ユーロ圏は今年、ユーロ各国が政治・選挙という爆弾を抱えていて、いつ右傾化へ走るとも限らない時間の処理の局面です。
その意味で今年は、ユーロ圏の政治の目途が着くまでは、基本的にはユーロはリスク・オフの売りです。

一方で、ドルで見た場合、トランプ政権の
1. フリン情報担当補佐官の辞任に見える政権内部での力のバランスの変化、これが危機的な問題を引き起こさないと
いいのですが。
2. 米大使館をテルアビブからエルサレムへ移すというトランプ政権の対中東政策、これに起因する問題の発生。
3. トランプ大統領の移民・難民政策に関して、司法的解釈との相違。
等の政権自体への不安官・危機感からのドル売りの可能性も高く
総じてみると、上抜けも下抜けも難しいと想定します。

先週は行って来いで、週初も引けも1.06台前半した、
2月13日の 1.0591 〜 1.0658
2月14日の 1.0560 〜 1.0633
2月15日の 1.0517 〜 1.0609
2月16日の 1.0590 〜 1.0679
2月17日の 1.0604 〜 1.0677

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
先行スパン2が 1.0821 で横ばい
先行スパン1が 1.0552 で下降中
実勢値     1.0612 17日引け
転換線が    1.0662 で横ばい
基準線が    1.0675 で上昇中

先週は行って来いで、週初も引けも1.06台前半した、
2月13日の 1.0591 〜 1.0658
2月14日の 1.0560 〜 1.0633
2月15日の 1.0517 〜 1.0609
2月16日の 1.0590 〜 1.0679
2月17日の 1.0604 〜 1.0677

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
先行スパン2が 1.0821 で横ばい
先行スパン1が 1.0552 で下降中
実勢値     1.0612 17日引け
転換線が    1.0662 で横ばい
基準線が    1.0675 で上昇中

テクニカルにみると、日足の一目均衡表で
先行スパン2が 1.0821 で横ばい
先行スパン1が 1.0552 で下降中
実勢値     1.0612 17日引け
転換線が    1.0662 で横ばい
基準線が    1.0675 で上昇中
上値目途は、転換線、基準線、その上の節目としての1.0700。そこを回復してくれば、横ばいで推移している先行スパン2の1.0821と、2日の高値でかつ年初来高値の1.0829。
下値目途は、目先近いのですが、上昇中の先行スパン1の1.0552と見ます。

方向感がハッキリしない内は、1.0662の転換線を下回って推移している内は、安値更新の可能性ありと判断します。ここを上抜けて、基準線を上抜けする場合には上値目途を意識した展開と想定します。

予想レンジは、引き続き1.0500~1.0700 と見ます。

オーダー/ポジション状況

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