シカゴポジション(CME)281
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年5月4日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは上記4通貨共に米ドル売りとなりました。豪ドルはポジションをひっくり返しましたが、まだ気迷い状態。NZドルは少しずつロングを積み上げています。円は3月16日週に一気にドルロングに切り替え、その2週後には6万弱まで積み上げましたが、そこからはポジションを2万枚弱減らしています。前回もロングのコストが108円30銭以上と想定されるとしましたが、先週金曜日に108円60銭まで下押ししているので、明日の締日で買い増ししたか、更に減らしてかで、先行きの動きが推し量れそうです。ユーロは徐々にロングを積み上げています。先週までは円安&ドル安でしたが、今週以降、これまでの円全面安が継続するのか、あるいはドル全面安に切り替わるか、微妙な時期にきている様です。
シカゴはポジションを豪ドルロングに切り替えましたが、その差は僅かでまだ方向性ありません。オセアニア通貨との見方になれば相場の方向性は一致しました。当面は明日の締日にロングを積み上げていくのか、そのままなのかを確認します。もし積み上げ、NZもロングを増やせばある程度の方向性(米ドル安)を確認できると思います。チャートは前回5月6日付けと同じです。シカゴポジションだけ加えてあります。黒の抵抗線が0.7730で、先週6日時点では絡んでいましたが、今現在では100ピップス以上も上抜いています。そして、越えれば赤の豪ドル高トレンドライン下限の0.7940方向のトライになります。明日の締日で0.7730を越えて終われるのかを確認します。
さて、実際の相場は、先週抵抗線は0.7805にあるとしましたが、金曜日に上抜けました。現在は4月初のサポート0.7700と平行に上げた0.7880のレンジで推移しています。この間のサポートは0.7810にあるので、切ればレンジ下限の0.7700方向への押しになります。このレンジは1週間で15〜20ピップス程度豪ドル高で推移します(金曜日で0.7720〜0.7900付近)。万一上限を越える勢いとなれば、0.7930、0.8008の抵抗線狙いで、後者がダブルトップになります。現状を見ると、シカゴは豪ドルロングを積み上げ、ダブルトップの短期で手仕舞うのか、一段高見るのかを注目したいと思います。(1豪ドル=0.7848米ドル、5月10日14:00)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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