欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(21/3/12)

2021年3月10日・11日会合

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欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表(21/3/12)

欧州中央銀行(ECB)政策金利に関する記者発表

昨日、3月開催のECB金融政策会合の要旨が記者発表されました。決定事項を抜粋して和訳します。

(記者発表要旨)

運営審議会は以下の決定をした。
最初に、運営審議会はPEPP(パンデミック緊急債券購入プログラム)による純資産購入を継続していく。これは少なくとも2022年3月末まで、どんなケースでも、コロナウィルス危機局面が終了したと判断されるまで、総額は1兆8500億ユーロとなる。金融情勢やインフレ見通しを合わせて見たベースに基づき、運営審議会は次の四半期でのPEPPの購入が今年の第1四半期よりは非常に高いペースで購入すると予想している。

運営審議会はインフレへ予想経路に関し、金融情勢やパンデミックによる下方圧力に抗するような、流れと調和しない資金調達の引き締めを防ぐという見方になれば柔軟に対応する。加えて、資産クラスを越え、管轄する域内で、債券購入への柔軟性をもてば、金融政策のスムーズな伝達を支え続けることになろう。PEPPの購入水準を使い尽くさずに好ましい金融情勢が維持されるなら、PEPP枠を全て使いきる必要はないだろう。同時に、インフレへの道のりに対し、パンデミックによるマイナスショックなどに遭遇し、好ましい金融情勢を維持する必要あれば、PEPP総枠は再考されるだろう。

運営審議会はPEPPで購入した債券が満期を迎えた場合は、少なくとも2023年末までは元本を再投資し続ける。どの様なケースでも、PEPPポートフォリオの将来における減額は適切な金融政策スタンスの妨げにならないように管理されるべきである。

第2に、APPプログラムのもとで購入される債券は月額200億ユーロのペースを続ける。運営審議会は、毎月のAPP純資産購入額が政策金利の緩和的影響を補強するに必要な限り、継続されると予想している。そして、主要なECB金利を引き上げ始める前に終了すると予想している。

また、運営審議会はAPPのもとで購入された債券の満期がきたら、元本全額を再投資し続ける意向である。期間は主要なECB金利を引き上げ始めた日を経過後、暫くの間である。そしてどの様なケースでも、好ましい流動性状況や十分な緩和状態を維持するに必要な限りである。

(第3の据え置きした金利関係部分は略)

最後に、運営審議会はリファイナンスオペを通じて、適度な流動性を用意し続ける。とりわけ、シリーズ3回目の長期リファイナンスオペ(TLTRO V)は銀行の資金調達や、企業・家計への銀行貸し付けをサポートするのに、魅力的な源泉である。

運営審議会は全ての政策手段を、適切に調整する準備をしている。これにより、コミットメントに沿って持続的な方法で、インフレに向かわせることが確実になる。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
出所:ECB HPから

ユーロドル相場はECBの金融政策発表前は1.1960前後で推移していましたが、発表後は最近の(ECBにとって意図せざる)長期金利高に対抗してオペを行う旨に、ユーロは1.1930割れまで売られました。その後は米金利軟化で1.20手前まで反発しました。
昨日のECB金融政策予想内で記載した週足は、昨日のNY終値までで、たくり陽線になっているので、ユーロ安トレンドラインの下限のD(=1.1860)を守りきりそうな動きになっています。今日は1.2020〜30の抵抗線を越えて終われるのかを注目したいと思います。
上値抵抗線は1.1990〜1.20、1.2020〜30、1.2070にあります。下値は1.1930、1.1900、1.1860にサポートがあります。
(3月12日13:30、1ユーロ=1.1966ドル)

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