ランド円レポート月曜版
〇ランド円、安値6.30レベル、高値6.50レベルの狭い動き
〇中間予算発表では成長率の下方修正、公務員の給与凍結を発表
〇米国大統領選でバイデン候補勝利なら、米中対立緩和でランド買いが入る可能性も
〇今週は6.33レベルをサポートに、6.50レベルをレジスタンスとする
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、、利上げを織り込んでの動きであるということを考え「最近の値幅の狭さと中間予算の発表に期待できないということから6.30レベルをサポートに、6.50レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.30レベル、高値が6.50レベルとなり、予想レンジ通りの動きとなりました。
先週のランドは、週初はそれまでの短期上昇トレンドの中での動きを継続し、27日には6.50レベルと9月18日以来の高値をつけましたが、今回も9月18日同様に6.50を高値に反落することとなりました。6.50より上には相変わらず売りが控えている様子でしたが、中間予算の発表を前に利食いが出た格好です。
中間予算発表では成長率の下方修正、財政赤字急拡大予想を受けて公務員の給与凍結が発表され、その後ランドは対ドル、対円ともに売られ、ランド円は29日に週間安値となる6.30レベルをつけました。公務員の給与凍結は組合の反対もあり難航が予想されるものの目先のイベント通過から週末クローズでは6.46レベルにまで戻しています。
南アにとって良い材料が出たわけではありませんが、上値が重いのと同様に、6.30レベルもまた10月に2度試して抜けられなかったことから、上下ともに壁にぶつかったという一週間でした。
今週は特に南ア関連では目立った材料は無いものの、米国大統領選、FOMC、米国雇用統計と米ドル材料が多く、水曜以降は振れやすくなる可能性があります。特に米国大統領選を多くの市場参加者が気にしていて、開票速報の進行とともに動かそうとする投機筋も出てくるかもしれませんが、個人的にはどちらが勝ったとしても金融市場への影響は限定的だと考えていることはドル円週報に書いた通りです。
コンセンサス通りバイデン候補が勝利となった場合、今までよりも米中対立が緩和される可能性がありますので、実際に就任は来年1月ではあるものの、先行してランド買いが入る可能性があります。ただ、6.50のレジスタンスを超えても7月高値6.55から6月高値6.57にかけては簡単には上抜け出来ず、これまでのレンジを若干上方にシフトするに留まると見ています。
今週はまずランド円の日足チャートをご覧ください。
ランド円は大きくは4月安値からのサポートラインと、6月高値からのレジスタンスラインの中でこれまで動いていました。イベントも経過したことで、今週もこの両ライン(ピンク)の間(6.24〜6.50)での動きを考えることが妥当ですが、最近の値幅を考えるとサポート側は10月安値からのサポートライン(青6.33レベル)を考えてもよさそうです。
時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)で拡大してご覧ください。
日足チャートに引いた青のサポートラインとピンクのレジスタンスラインの中での動きがテクニカルには妥当そうです。今週はイベントが多く振れる可能性はあるものの、6.33レベルをサポートに、6.50レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)
今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
トルコリラ週報:『来週はトルコ中銀会合に注目。連続利上げなら一段高の可能性も』(4/20朝)
トルコリラの対円相場(TRYJPY)は3/13に記録した史上最安値4.52円をボトムに切り返すと、ここ数週間は4.70円台を中心とした底堅い動きが続いています。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.04.20
来週の為替相場見通し:『日米金利差に着目したドル買い・円売りが続く見通し』(4/20朝)
ドル円(USDJPY)は一時154.79(1990年6月以来、約34年ぶり高値圏)まで上昇するなど力強い動きが続いています。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2020.11.07
南アランド週報:『バイデン氏優勢報道を受けて約8ヵ月ぶり高値圏へ急上昇』(11/7朝)
南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、週末(11/6)にかけて、約8ヶ月ぶり高値となる6.62円まで急伸しました。
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2020.10.31
南アランド週報:『約3ヵ月ぶり高値更新後に急反落。資産現金化の流れが重石』(10/31朝)
南アフリカランド円相場は9/24に記録した約1ヶ月ぶり安値6.11円をボトムに反発に転じると、10/27に、約3ヶ月ぶり高値となる6.50円まで上昇しました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。