ランド円レポート月曜版(2020年7月6日)

先週のレンジは、安値が6.16レベル、高値が6.37レベルと予想よりも若干ランド高での推移となりました。

ランド円レポート月曜版(2020年7月6日)

ランド円レポート月曜版

〇先週のランド円、安値6.16レベル高値が6.37レベルと予想よりも若干ランド高での推移
〇南アの新型コロナ感染者数、1日1万人の大台を超えWHOも警戒を呼び掛け
〇特段好材料もない中で、前週の狭いレンジを上抜けたことで週半ランドは対ドル、対円とも若干上昇
〇ランド円今週は6.25レベルをサポート、6.45レベルをレジスタンスとする流れ予想

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、基本的にこれまでのもみあいの中での動きを続けるとして「6.10レベルをサポートに6.35レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.16レベル、高値が6.37レベルと予想よりも若干ランド高での推移となりました。

先週のランドの材料としては、以前から予想され南ア政府も言及してはいたものの新型コロナ感染者数が急増しています。アフリカ全体で感染者が増える中、冬に向かう中での活動再開の動きによって、アフリカ大陸の新規感染者の半分が南アフリカという状況でWHOも警戒を呼び掛けています。直近の数字では1日あたりの感染者数がついに1万人の大台を超えてきました。

他にも当然国内の景気低迷は酷く観光収入も激減し地域によっては飢餓がきっかけとなった野生動物の密猟も起きていると報道されています。世界的に活動再開とともに感染者数が増える中、当初言われていた8月頃がピークということとなると、更なる経済への打撃に繋がるリスクは大きいと言わざるを得ません。

また、元々の大きな材料として対中貿易がありますが、香港での国家安全法問題以降、米中間だけでなく世界的に中国が孤立しやすい状態ですから、このことも南アフリカにとっては潜在的な悪材料となりやすいでしょう。こうして見ても好材料はあまり見当たらないのですが、先週は週半ばから若干とはいえランドは対ドル、対円とも上昇しました。理由としては前週の狭いレンジを上抜けたことで、テクニカルに買いやすかったことと、木曜に発表された経済指標が予想に反して強かったことでしょうか。

今週も南アからはいくつか経済指標が発表されますが、基本的に最近の世界的な傾向として悪い数字への反応は弱く、良い数字に反応しやすい傾向が見られます。悪くて当たり前という見方をしているためなのですが、冷静に(客観的な数字として)考える必要もあると思いますので、他に悪材料ばかりが目立つ南アの場合、予想よりも強いという判断が果たして妥当なのかはやや疑問ではあります。

次にテクニカルな面ですが、6月レンジの中で今はどの水準にいるのかという見方になります。

ランド円レポート月曜版

4月安値5.60(=史上最安値)とその後の戻し高値となった6月高値6.56をベースに半値押しを計算すると6.08(赤のターゲット)、これは6月安値6.09と一致ししていますので、今は6月高値と6月安値との戻しを考えます。すると61.8%戻しが6.38(青のターゲット)となっていて、既に戻しのターゲットに近づきつつあると見てもよさそうです。

仮に今週の感染者数が減ってくるとか出てくる経済指標が良いという場合には、更に上のターゲットとなる78.6%(61.8%の平方根)戻し6.46(同じく青のターゲット)も考慮してよさそうですが、それよりもランド高の水準は材料的には難しいのではと見ています。いったん、目先の下は見たと思いますので、上記の水準を参考に前週高値を上抜けた6.25レベルをサポートに、ターゲットの上限と考えられる6.45レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

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