コロナ2波を警戒しつつ、基本はレンジ継続(6/22夕)

週明け22日の東京市場は、基本揉み合い。106円後半における30ポイントにも満たないレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。

コロナ2波を警戒しつつ、基本はレンジ継続(6/22夕)

コロナ2波を警戒しつつ、基本はレンジ継続

〇ドル円は106円台後半で小動き終始
〇北朝鮮情勢、選挙を他得たトランプ大統領の周辺の動静が話題に
〇引き続き米中対立、コロナ第二波を要警戒
〇中欧首脳会談も要注視
〇ドル円予想レンジ106.60-107.40

<< 東京市場の動き >>

週明け22日の東京市場は、基本揉み合い。106円後半における30ポイントにも満たないレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。

先週末にも、引き続き活発な北朝鮮による韓国の挑発が観測されるなか、トランプ米大統領が再開した選挙集会が幾つかの意味で話題に。また、先週の金融市場でも様々な思惑を呼んでいたボルトン氏の暴露本について、米連邦裁判所は出版差し止めを認めず、そのまま発刊されることが明らかとなっている。
そうしたなかドル/円は、先週末のNYクローズよりやや円高の106.70-75円レベルで寄り付いたものの、結局同レベルが日中のドル安値圏に。ただ上値も重く、107円には一度もとどかなかった。つまり、日米株などをにらみつつ、106.70-95円といったなかでの一進一退に。16時現在では、日中のドル最高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「トランプ氏の行動や発言」について。
前者は、週末に日米外務省幹部や米韓高官らが北朝鮮情勢について会談を行うも、「親密な協力で一致」などといった程度にとどまり、具体策は提示されず。そうしたなか、北朝鮮による挑発は依然として活発。朝鮮労働党統一戦線部の報道官から「南北合意は紙くずになった」、在ロシアの北朝鮮大使館からはさらに過激な「我々を脅迫するものは核ミサイルで滅亡する」とのコメントが聞かれていたようだ。
対して後者は、20日に開催された米大統領選の選挙集会前に、スタッフ6人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したことが明らかに。しかし、集会そのものは実施されたため、クラスターへの懸念が取り沙汰されている。一方、それとは別に、自身の側近を捜査していたNY連邦検事に辞任を迫るも拒否されたため、トランプ氏が解任したとされ物議を醸しているほか、ニュースサイト・アクシオスが「トランプ氏、貿易協議を優先し対中制裁を見送った」と報じ、こちらも話題になっていた。

<< 欧米市場の見通し >>

「新型コロナの感染第2波」への懸念が強まるなか、米国においては先で取り上げた「トランプ氏選挙集会」の行方が気掛かり。ただ、幸か不幸か「予想外の空席の多さ」などとする報道も観測されているが、いわゆる三密を回避した可能性も考えられる。とは言え、トランプ氏選挙集会を除いても米国における「第2波」への懸念が完全に払拭されたわけではなく、そのほか日欧中などを含め、それぞれの動静にはこの先も警戒を要するだろう。

材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「全米に広がるデモ活動」など、注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。また、本日に限れば3月に開催される予定が順延されていた「欧州と中国の首脳会談」がビデオ会談方式で実施される見通しとされ、こちらに対する警戒感も強い。もともと、欧州は米国ほど中国との対立姿勢が強くないだけに、逆に米国の孤立感などが鮮明になれば、ドル売り要因となる可能性も。

テクニカルに見た場合、ドル/円相場は過去1週間強のあいだ106.58-107.63円というレンジ取引を続けており、明確な方向性は乏しい。そのため、まずは足もとの形成レンジを如何に、どちらにブレークするのかが注視されている。ちなみに、下方向に抜ければ105.99円がターゲット。対して、上抜けすれば移動平均の200日線が位置する108.40円レベルが意識されそうだ。

本日は、5月のシカゴ連銀全米活動指数や同中古住宅販売件数といった米経済指標が発表される予定となっている。これまで何度も指摘しているように、5月のデータは総じて良好な内容を示すものが少なくなかったが、本日の指標もそれらに続く内容となるのだろうか。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.60-107.40円。先週後半からドルの上値を阻んでいる107.10円前後の攻防にまずは注視。上抜ければ、レンジ上限にあたる107.63円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日のドル安値も近い、先週安値106.67円が最初のサポートか。ただ、割り込んでも106.58円は6月安値となるなど、下方向もテクニカルポイントが多く、底堅いイメージだ。

コロナ2波を警戒しつつ、基本はレンジ継続

ドル円日足

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