南アランド週報:『3ヵ月ぶり高値圏から急反落。新型コロナ第2波リスクに要注意』(6/13朝)

南アフリカランド円相場は、6/10に記録した約3カ月ぶり高値6.56円をトップに反落に転じると、週末にかけて、約2週間ぶり安値6.17円まで急落しました。

南アランド週報:『3ヵ月ぶり高値圏から急反落。新型コロナ第2波リスクに要注意』(6/13朝)

3ヵ月ぶり高値圏から急反落。新型コロナ第2波リスクに要注意

〇南アランド週央にかけ約3ヵ月ぶり高値6.56まで上昇
〇その後経済指標の不冴え、リスク回避ムードの再燃に約2週間ぶり安値6.17円まで急落6.29前後で越週
〇南アランド円、テクニカル、ファンダメンタルズとも上値の重さを警戒
〇南アランド円続落がメインシナリオ、来週の予想レンジ6.00ー6.50

今週のレビュー(6/8−6/12)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.50円で寄り付いた後、@世界的な外出規制の緩和を受けた楽観ムードの広がり(※南アフリカにおいても6/1より約2ヵ月にわたって続けてきた都市封鎖を一部解除)や、A株高・原油高を受けた投資家心理の改善期待(リスク選好のドル売り・円売り→クロス円急伸→新興国通貨急伸)、B米中対立激化リスクの後退が支援材料となり、週央にかけて、3/16以来、約3ヵ月ぶり高値となる6.56円まで上昇しました。しかし、一目均衡表雲上限に続伸を阻まれると、C南ア4-6月期BER企業信頼感指数(結果+5、前回+18)の冴えない結果や、D新型コロナウイルスの第2波懸念(米国やアフリカで感染者再拡大の動き)、E上記Dを受けたリスク回避ムードの再燃(米株・原油先物価格急落→クロス円売り→新興国通貨売りの流れ)が重石となり、週末にかけて、約2週間ぶり安値6.17円まで急落しました。引けにかけて持ち直すも戻りは鈍く、結局、6.29円前後での越週となっております。

来週の見通し(6/15−6/19)

南アフリカランド円相場は、6/10に記録した約3カ月ぶり高値6.56円をトップに反落に転じると、週末にかけて、約2週間ぶり安値6.17円まで急落しました。この間、一目均衡表雲上限トライに失敗した他、一目均衡表転換線やボリンジャーミッドバンドを下抜けするなど、テクニカル的にみて、「上値の重さ」を印象付けるチャート形状となっております(引けにかけて反発するも戻りは鈍く、一目均衡表転換線の回復に失敗。一目均衡表雲上限が来週以降垂れ下がってくることに鑑みれば、上値は一段と重くなる恐れあり)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感(南ア4-6月期BER企業信頼感指数は史上最低水準を記録)や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題、B米中対立激化の再燃懸念(米中対立リスクが再燃すれば、中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済に悪影響が及ぶ恐れあり)、C中東を巡る地政学的リスク、D南アフリカ国内における新型コロナ第2波リスク(南アフリカは外出規制を緩和した6/1以降で新たに2万人以上が感染)など、不安材料は引き続き沢山残っている状況です。

以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にもファンダメンタルズ的にも、「上値の重さ」が警戒されます。新型コロナウイルスに関する続報(南アフリカにおける感染者数の状況)や、米中対立リスクを巡るヘッドライン、株価や原油先物価格の動向(先週までのリスクオンの巻き戻し→新興国通貨売り)、南アフリカや中国の主要経済指標(6/15に予定されている中国5月鉱工業生産、中国5月固定資産投資、中国5月小売売上高、6/17の南ア4月小売売上高など)を睨みながらも、当方では、南アフリカランド円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.00ー6.50


注:ポイント要約は編集部

3ヵ月ぶり高値圏から急反落。新型コロナ第2波リスクに要注意

南アフリカランド円日足

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