シカゴポジション(CME)222
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年3月17日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。
ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
NZドルポジションはネットショートを4,900枚も積み上げた形になっていますが、内容は大きく違い、ロングの損切りになっています。内訳はロングが10,700枚減、ショートが5,800枚減となっています。シカゴはNZショートをキープし、実際の相場もNZドルの底抜けになっています。チャートを見ると、先週までは赤にトレンドライン下限を守っていましたが、急落しました。
その実際の相場も、先週段階でNZドル安トレンドライン0.6070〜0.6310米ドルを下抜け、底値確認の動きとしました。そのサポートとして、2004年5月と2006年1月に0.5910米ドルまでの底値を2回、1998年8月と2009年3月に0.4890米ドルを2回、2000年11月から2001年10月迄に0.3950〜0.40米ドルゾーンを3回付けています。先週の底値が0.5469米ドルでしたので、まだ中途半端な水準で一度止まっています。あえていえば2015年8月底値と結んだサポートラインを引くと0.5460〜0.7100米ドルのNZドル安トレンドラインが形成されています。
また先週は下ヒゲが0.5470〜0.5710米ドルで約240ポイントの長さとなり、下値トライは一度失敗しています。今週以降も再度0.5470米ドル方向のトライがありそうですが、ここを維持するか下抜くかがポイントになります。この場合には上記の0.5470米ドルサポート未満での終値確認が必要になりそうです。上値は0.61米ドルに抵抗線があるので、ここを越えない限りは目先のNZドルは弱い状況が続きます。
尚、ご参考までに豪ドル対NZドルは2015年4月の最安値1.0020米ドルとダブルボトムにあたる0.9991米ドルを先週に付け、現在はそこから200ピップス以上反発しています。両国の経済規模格差からするとパリティ以下は豪ドルが売られ過ぎとみています。まだフローで対中との影響が大きい豪ドルの売りがかさんでいる状態です。
(1NZドル=0.5640米ドル、3月23日14:00)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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