ニュージーランドドル週報(2020年3月第3週)

NZ/円、棒下げ状態に。強い下値抵抗ポイントには到達。

ニュージーランドドル週報(2020年3月第3週)

NZ/円、棒下げ状態に。強い下値抵抗ポイントには到達。

新型コロナウィルスの感染拡大が全世界に拡がりを見せ、ウィルス封じ込めの失敗から世界経済がリセッション入りする懸念が急速に高まり、景気悪化が長期間に及ぶ可能性が急浮上しています。世界の中央銀行は協調姿勢を強めて一段の金融緩和政策に踏み切っていますが、その効果に懐疑的であることや、アメリカの1兆ドルに及ぶ財政拡大策にも反応は鈍く、金融市場は混乱の中で手元流動性確保のための米ドル買いに走っています。NZドルは市場流動性に乏しく、対米ドル、対円で急落地合いとなっています。

チャートを見ると、日足は2/20に付けた71.18を直近高値として上値を急角度で切り下げており、この間に70〜71円ゾーンにあった下値抵抗も下抜けて新たな下落トレンドに入った状態です。さらに3/9の陰線が66円割れを見て新たな下落トレンドに入り込んでいます。既に値幅、値ごろから見れば、NZ円の一相場を達成していますが、トレンドが非常に弱い状態にあるため、急反発にも繋がり難いと見られます。日足の上値抵抗は、61.20-30、61.90-00、63.00-10に、下値抵抗は60.00-10、59.10-20にあります。21日、120日、200日移動平均線は67.19、70.03、69.96に位置しており、短期トレンドは非常に弱い状態です。

一方直近の週足は、実体が小さく下ヒゲの長い陰線引けとなり、下値トライに大きく失敗して押し戻されていますが、今週は前週足から下寄りのスタートとなり、上値をトライしきれずに大陰線が出る可能性が高くなっています。既に60.00近辺の中・長期的な下値抵抗ポイントに到達していますが、上値を急角度で切り下げており、強い下げエネルギーが働いていることから下値リスクが強い下値抵抗ポイントもすり抜けてしまう可能性があります。今週の週足の上値抵抗は62.00-10にありますが、これを上抜けて越週出来れば一旦底打ちした可能性が点灯します。週足の下値抵抗は60.00-10、59.50-60、58.80-90にあります。31週、62週移動平均線は69.43と71.34に位置しており、中・長期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。

NZ/円、棒下げ状態に。強い下値抵抗ポイントには到達。

NZドル/円【週足】:(3/18現在31週、62週移動平均線は69.43と71.34にあり、これらを下抜けて一段の下落リスクが点灯中。)

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