豪ドル/円、短期は“豪ドル弱気”の流れ。一方向へ抜け出す可能性にも注意
豪ドル/円は4月末の86円台から急落地合いとなった後で、現在も80円割れの水準で低位揉み合い状態が続いています。中国経済の失速や工業品価格の下落傾向などの外的要因による豪ドル安リスクはあるものの、既にこれらの悪材料は消化していると見られ、また国内経済の基盤はしっかりしており、GDP成長率も高い伸びを維持しています。低いインフレ率への配慮からオーストラリア中銀は5/3に利下げを実施しましたが、次回の6月は利下げを見送ることを表明しており、足元での豪ドル売り材料は見当たりませんから、新たな外的ショックが発生しない限り、下値も限定的となることが予想されます。
チャートを見ると、日足は78.50~79.50中心とする狭いレンジでの揉み合いとなり、上下の抵抗を攻めきれない状態となっています。豪ドル/円の一相場は7〜8円の傾向にあり、86円台からの下落で値ごろ感では既に達成圏にありますが、中期トレンドが弱いので新たな下落トレンド形成の動きに入る可能性を払拭できません。また、日足のボリンジャーバンドも収縮が進んでいることから、近々に一方向へ抜ける可能性に注意が必要です。21日移動平均線が79.84に位置しており、この下で推移中ですが80円台半ば超えに日足の実体を乗せて来た場合は、短期トレンドが変化して一段の上昇に繋がり易くなります。
一方直近の週足は、実体が小さい陽線で越週していますが、5月第1週の大陰線の足元に位置しており、下値リスクがより高い状態です。今週は下値トライのスタートとなりましたが、78.40-50の下値抵抗に跳ね返されています。中期トレンドは84円超えで越週しない限り大きく変化しませんが、80.50超えで越週出来れば短期的には一旦小反発の流れに入り、80〜82円を中心とする揉み合いとなる可能性が高くなります。今週足の下値抵抗が78.90-00にありますが、これを割り込んで越週した場合や、値動きの中で78円割れを見た場合は76円方向への一段の下落リスクが点灯します。週足の上値抵抗は80.50-60にあります。31週移動平均線は84.13に、62週線も87.54にあり中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れに変化が認められません。
豪ドル/円【週足】
(5/26現在31週移動平均線は84.13に、また、62週線も87.54にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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