ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、米中間に対する懸念が強まると見て「7.25レベルをサポートに7.45レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.33レベル、高値が7.49レベルと強い地合いとなりました。
これは米中間の懸念を無視する米国株式市場、そして他の主要株価指数も軒並み強くリスクオンとなり、ドル円も週を通して上昇を続けたことによるものです、ランド円は7.50円に迫る動きとなり、週明けには7.50円をつける状況でスタートしています。
中国が最大貿易国である南アにとっても米中間の動向は重要な要素ですが、とりあえず先週は他市場が楽観的であったことが大きかったかと思います。しかし香港で改めて大規模デモがあり、その後ろ盾として米国における香港人権法案が成立したこともあるという点で先週静かだった中国が今週は何か言ってくるかという点は気になるところです。
いっぽう南アフリカの材料はこれまでと変わらず、国内要因はあまり良い状況ではありません。そうした中で今週は明日3日に7〜9月期GDPの発表があります。4〜6月期GDPは前回前年比で+0.9%となっていましたが、7〜9月期は0.4%へと減速する予想となっています。この数字が下振れするようなことがあると、ランド売りにつながる材料となります。
ただ、地合いとしては強いことも確かなので、テクニカルにはどうなのかをいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)で見てみます。
短期的にはレジスタンスは10月28日高値の7.51(薄いピンクの水平線)ですが、あまりに距離が近くそれよりは8月からの上昇ウェッジの上限(濃いピンク)を考えた方がよいと思えます。その場合は7.55近辺を緩やかに上昇しているラインを参考にします。下値は11月1日からのサポート(濃いピンク)でよさそうです。こちらは7.40近辺を緩やかに上昇しています。今週はこれら両ラインを基準に7.40レベルをサポートに、7.55レベルをレジスタンスとしつつ、材料によって上下に多少振れる流れを見ておきます。
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