ユーロドル 横這い後に反発
25日の東京市場でユーロドルは本日も横ばい推移。15:00までの動きは最近の中でもとりわけナローな1.1101-09。夕刻欧州勢参入後はやや上値を伸ばし、高値1.1123をつけた後、東京時間19:30現在は1.1115-20レベルでの取引です。
17:00に発表されたドイツのIFO企業景況感指数は現況指数が前回、事前予想を下回ったものの、期待指数は逆に大幅に上振れ。全体としては前月並みで、事前予想をやや上回ったことでユーロに若干の買いが入った模様です。
テクニカルには昨日とあまり変化なく、一目均衡表の「雲」の上限付近で90日移動平均線がらみの動き、なだらかに下降中の200日移動平均線は本日1.1200付近で頭を抑えています。
英国のEU離脱問題は複雑化の一途をたどっていますが、昨日はジョンソン首相が12月12日の総選挙を提案、28日に動議を下院に提出する意向です。ただ、総選挙実施には下院の2/3以上の賛成が必要となる中で、労働党のコービン党首は、合意なき離脱が回避されEUが離脱期限延期を認めるならば、選挙に応じる構えです。
当初は本日開催されるEU加盟国の常駐大使の会合で離脱延期が期間を含め決定される見込みでした、しかし、ジョンソン首相が総選挙の提案をしたために、EU側は英国のどの立場のカタを持つことも嫌い、先ほど、離脱期限延期を原則合意するも延期期間に関する決定は29日まで保留するとの決定が報道されています。
延期期限が3か月であれば十分な時間をかけて労働党が法案に修正を加えることができ有利、11月中等短期であれば、ボリス・ジョンソン首相の与党にとって好都合とされている中で、期間不明の決定を受け、労働党が選挙に応じ、現在のいわば三すくみの状態が解消されるかが次のポイントと考えられます。
序盤の欧州株価指数先物はおおむね軟調に推移。今晩この後は23:00に米ミシガン大消費者信頼感指数の発表があります。
ユーロドル日足
OANDA オーダー/ポジション状況 提供開始
尚、お知らせですが、「FX羅針盤」では昨日よりこの記事を含むドル円、ユーロ、豪ドル関連のページ下部に、OANDA JAPANさんよりご提供いただいた同社顧客の30分毎のオーダー状況、ポジション状況を表示しています。
OANDA社は米国をベースにFXビジネスを世界展開している大手業者です。そのため、本邦のみならず米国やその他の地域からの参加者の注文やポジションの状況が把握できます。
対象は同社の顧客に限られるため、全市場参加者のポジションを網羅しているわけではありませんが、取引を考える上で大変参考になる情報ですので、ぜひご活用ください。
デフォルトはユーロ円ですが、ユーロドルに切り替えて、試しに19:00時点のポジションを確認してみると、1.1100-1.1115にかけて売りポジションが積みあがっている様子がわかります。純額(ネット)にしてみるとよりその様子がはっきりしますが1.1100付近の売りポジションが特に厚く、時系列では本日積みあがっている様子です。これらのポジションは欧州時間の上昇で少額の差損が生じている状況です。
一方でオーダーを見ると上記の売りポジションに対応するロスカットの買いがあまり多くは認められず、参加者が比較的短期勝負で売りを作っている様子もうかがえます。
週末ということもあり、ユーロドルが下落に向かうと、売りポジションの厚い1.1100付近では一部買戻しもありそうで、一旦動きが鈍くなりそう。
一方で1.11台後半は売りオーダーが厚く、頭は重そうですが、売りをこなして上昇を続け1.12に達すると、上記未ヘッジ売りポジションの損切の狼狽買いも出て、上昇が加速する恐れがあります。
(オーダー、ポジションの状況は刻一刻変化します。最新の状況はご自身でご確認ください)
19:00時点のOANDAユーロドルオーダー、ポジション状況(グロス)
19:00時点のOANDAユーロドルオーダー、ポジション状況(ネット)
オーダー/ポジション状況
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