ランド円ショートコメント
先週の振り返りですが、もう一段の下値トライがあると見て「大台7.00をサポートに、7.40をレジスタンスとする週」を考えました。実際のレンジは安値が6.89レベル、高値が7.23レベルと、7円の大台をあっさりと割り込む展開となりました。
ランドは先週の段階でムーディーズの格付け見通しに対する懸念と米中貿易摩擦激化の2大懸念材料によるランド安の流れでしたが、先週は米国が中国を為替操作国に認定したこと、また中国は人民元安を容認し、中国国内の人民元相場が7.0を超える人民元安となり米中間の摩擦が激化していく状況の中、リスクオフの円高、そして南アにとって貿易最大国である中国の状況がランド安とランド円にとってはダブルで下げ方向に働くこととなりました。
こうなると、ちょっとやそっとの材料では買いが出にくいですし、先週も懸念を示した本邦個人投資家による逆張りナンピンの買いポジション増加がまだ続いています。材料的にもテクニカルにもランド売りしか無い中で、買いポジションだけが増えているのはやや危なさを感じさせます。
ランド円は既に年初来安値を大きく割り込み2016年7月の水準にまで下げてきています。いつもの4時間足チャートでは大局を見失いかねないので、今週は週足チャートを見ることとします。
ランド円週足
こうして見ると明らかですが、大きなサポートは2016年安値の6.42しかありません。ここからはまだ距離がある(40銭)とはいうものの、この2週間だけで7.70から6.89まで80銭もの下げを演じていますので、このような下げがあったら今週中に試してもおかしくない水準と言えます。テクニカルには6.42を目指す流れとしか言いようがありません。いっぽうで、上値は長期のサポートライン(ピンク)を下抜けたのが7.15レベルですから、そこまでは戻し切らず、7.00〜7.10では上値が重くなってくると言えます。
今週は思いがけないランド安も想定に入れ、数年来の安値を更新する6.40レベルをサポートに、大台7.00レベルをレジスタンスとする週を見ておくことにします。
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