トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、緩やかな上昇トレンドは継続すると考え「21.10レベルをサポートに、21.60レベルをレジスタンスとする週」と動きを見ていました。実際のレンジは、安値が21.16レベル、高値が22.04レベルと予想以上に堅調で22円台を見たのは急落前の昨年8月以来となります。
先週のトルコリラ円は、週前半から想定通りのじり高となりましたが、週半ばまではトルコリラよりもドル円でのリスクオンの動きによる円安がトルコリラ円も底堅くしたという印象です。そして29日の動きは前夜のNY市場でパウエルFRB議長が「政策金利は中立金利をわずかに下回る」と発言したことから、利上げの最終局面に近いとの思惑でドル売り高金利通貨買いが入りやすくなったと言えます。
他には特段目立った材料があったわけではありませんが、一時期のようにトルコに関する悪材料が出にくくなってきたこと、そしてテクニカルに急落前の水準へと戻す動きから22円をつけに行ったという面が大きかったと思います。
今週ですが、まず週末の米中首脳会談で対中国制裁関税が90日間猶予となったことを好感したリスクオンの動きが株式市場を中心に広がり、トルコリラ円でも買いが先行しての週明けとなりました。ただ、本日CPIの発表がありますので、先週高値は更新せず足踏み状態です。CPIは前回発表された10月分は年率で25.24%となっていましたが、今回11月分はインフレが鎮静化しつつあり22.90%の予想となっています。
トルコ中銀の政策金利決定会合は13日にありますが、本日のCPIが予想が大きく外れるようなことが無ければ、今回は現状維持がコンセンサスです。他には目立った材料もありませんので、まずはトルコリラ円の日足チャートからご覧ください。
最安値をつけて以降は着実に上昇していることがわかります。急落前のもみあい水準が、およそ23円水準(黄色のラインマーカー)と考えると、現在は緩やかに同水準に向かっていると見てよさそうです。
4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
トルコリラ円は上昇チャンネル内を着実に上昇していますし、対ドルでもまずは5.1、場合によっては5.0の大台もという感じです。あまりにも順調に上げ続けている点は若干気になるものの、今週も緩やかな上昇トレンド継続を考え、21.50レベルをサポートに、ゾロ目(インターバンクディーラーが好きなレート)で22.22レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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