トルコリラ円ショートコメント(18/5/28)

トルコリラがここまで売り込まれる理由は、同じ新興国通貨の中でもアルゼンチンペソを筆頭に弱い新興国通貨として分類され、

トルコリラ円ショートコメント(18/5/28)

トルコリラ円ショートコメント

まず、先週の振り返りですが「上値の重たい展開を考えざるを得ず、24.00レベルをサポートに、25.00レベルをレジスタンスとする流れ」を考えました。実際のレンジは、安値が22.27レベル、高値が24.67レベルと大台を3つも見る大荒れ相場となりました。トルコリラは対ドル、対円で大きく史上最安値を更新し、トルコ中銀は実質的な政策金利となっている後期流動性貸出金利を3.0%緊急利上げし、16.5%と通貨防衛に出たものの、その後は再び売りが強まったことは先週のコラムにも書いた通りです。

トルコリラがここまで売り込まれる理由は、同じ新興国通貨の中でもアルゼンチンペソを筆頭に弱い新興国通貨として分類され、トルコリラに入っていた資金が大きく流出していることによるものです。米金利上昇が直接のきっかけとはいえ、エルドアン大統領の強権政治と6月の選挙に向けての不透明さもリラ安に輪をかけているとしか言えないでしょう。

そうした中で本邦個人投資家のトルコリラ買いポジションも強制決済で大きく減る動き(先週だけで10〜20%程度)が見られましたが、それでもまだまだ買いポジションに大きく偏っています。今週も経済指標の発表等あるものの、不安定な動きの中では次に強制決済がかかるとするとどこなのだろうかといった、買いポジションのストップ水準のみが懸念材料となりますし、目立った買い材料もなくトルコ中銀の防衛策のみに頼っている状況では、戻りは限定的と考えざるを得ないでしょう。

4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

トルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円 四時間足

とりあえず、この3週間のレジスタンスラインのみ引きましたが、長期テクニカル的には20円の大台を試す可能性があることは以前も書いた通りです。ポジションを持っている方も多いので今週は波乱が無いことは願いたいですが、引き続き戻り売りが出やすい地合いは変わらなそうです。23.70レベルをレジスタンスに22.50レベルをサポートとする週を見ておきます。

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る