豪州中銀議事録(2018/4/3開催分)

これまでの議事要旨と大きな変更はありません。議事録公表後の為替も10ピップス程度のレンジに留まった動きとなっています。

豪州中銀議事録(2018/4/3開催分)

豪州中銀議事録

これまでの議事要旨と大きな変更はありません。議事録公表後の為替も10ピップス程度のレンジに留まった動きとなっています。

以下、豪州中銀の金融政策の議事録要旨の抜粋をお送りします。今回は過去と変わらない内容は削除しており、国内経済状況について議論した部分がありましたので、この箇所を中心に記載しています。

(議事録要旨)

委員達は、2017年12月末期の四半期GDPが年率約3%となったことを確認しながら、国内経済について議論を始めた。消費と非鉱山関連企業投資は、この成長率に著しく貢献した。対照的に、鉱山関連と住宅投資が下落した。2017年通して、GDPは国内需要の伸びほどの堅調な伸びでは無かった。というのは、純輸出が成長を鈍化させたからである。しかしながら、国内需要のモメンタム(勢い)や輸出数量下落が一時的だったとの見通しを勘案すると、委員達は2018年の経済が前年よりも早いペースで拡大する兆しがあることを確認した。

家計消費の12月末期は力強く増加した。前四半期も上方改訂された。これらの改定値を見ながら、2017年の消費の伸びはこの期間が強い雇用情勢を伴った、より持続的なものであったことを確認した。直近では、小売の伸びが2018年初の平均よりは低かった。少なくとも、小売価格のデフレ化影響の反映によるものと思われる。これは部門間の価格競争力が強まったためである。消費者信頼感指数は最近下がっているが、まだ平均以上を維持している。

2017年の家計可処分所得は持ち直した。これは年間通して雇用が強かったことの反映と思われる。家計部門に貢献した小企業の所得が12月末期に増加した。
国全体の賃金の伸びは賃金指数に表れている伸びよりは低かった。これは構成している労働内容の変化が家計収入を削いでいるからである。部門によっては、国全体の賃金を上げているが、家計サービス部門が大きく落ちた影響がある。つまり、商品を扱う部門同様に、家計サービス部門の雇用の伸びが強くなっているからである。

委員達は2017年末の雇用の伸びが2018年の最初の数ヶ月も継続していることを確認した。国全体を通して、雇用は家計サービス部門の成長を強くしている。とりわけ、健康産業や社会福祉関連産業である。また商品関連部門の年初から2月までの伸びは著しいものがあった。これは主に建設関係の雇用が強かったためである。国全体の人口に対する労働者の割合は依然高水準を維持している。一段と失業率の数値を下げるには十分とはいえないながらも、労働対象年齢の人口の伸びを吸収するには十分の雇用環境である。失業率はほとんど変わらず5.5%前後であった。かかる状況下、これらの指標から見て、労働市場の稼働率を高めるには十分である。先行指標はこの先々も平均以上の伸びがあることを示唆している。

住宅部門は2017年中、幾分下落した。しかしながら、ここ数年は高い水準を維持している。これは居住用住宅建設が好調なためである。住宅価格はシドニーやメルボルンで一段と下落した。委員達はシドニーの価格が2017年の高値から約5%未満下がり、幾つかの都市では約10%下がったことを確認した。

委員達は企業投資を構成している大多数の部門で2017年に、投資が拡大したことを確認した。民間非鉱山関連企業の投資は12%以上の伸びを示した。公共支出も2017年を通して成長に寄与した。このモメンタムはこの先も継続すると予想している。
企業投資支出計画や非居住用向け建設(オフィスなど)のデータを見ると、非鉱山関連企業投資はこの先2〜3年伸びることが期待されている。これに関連した調査資料は、あらゆる企業やあらゆる州で、高い水準乃至平均以上の伸びを示している。

輸出数量は12月末期に下落した。石炭輸出の下落が2018年の上半期には徐々に回復することが期待されている。これはクウィーンズランド州からの船積みが一時的落ち込みから回復しているからである。農産物輸出数量も飼料生産の下落で落ち込んだ。近々回復する見込みはなさそうだ。委員達は鉄鉱石や石炭の価格が前回会合以降、著しく落ち込んだことを確認した。これは中国の旧正月以降の鉄鉱石や石炭の需要動向如何にかかってくるだろう。また、世界的な保護貿易の高まり、そしてそれによる商品価格の下落が世界的経済成長の見通しに悪影響となることを注視している。それとは対照的に、最近の商品価格はここ数週間上昇している。商品価格の最近の上げにより、豪州の貿易条件はこの3月末期ではほとんど変わりないことを示唆している。

(以下、国際経済、資本市場動向は略)

(金融政策関連の一部訳)

最近の環境下において、委員達はもしキャッシュレートが次に変更ある場合はおそらく、下げではなく上げになるだろうということを確認した。低下する失業率やインフレが中期目標の中間値に近付いていく見込みを勘案し、徐々に変わっていくことが見込まれる。また、委員達は金融政策において、近い将来にその調整を行っていく強い状況にないことも確認した。
利用できるあらゆるデータを勘案し、理事会は金融スタンスを据え置くことを決断した。これにより持続的成長を支え、将来のインフレ目標達成に繋がると判断した。

委員会は現行の1.5%のキャッシュレートを据え置いた。
(要旨は以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。

(2018年4月17日13時30分、1豪ドル=0.7765米ドル)

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