ユーロ反落 ドラギ総裁のユーロ高懸念発言で
昨晩の海外時間にティラーソン米国務長官が突然解任され、米国の政治不安からドルが主要通貨に対して値を下げました。ユーロドルも昨晩一時1.24台を回復、その流れを受けて本日の東京市場でユーロドルは1.24近辺で横ばい推移しました。
しかし、欧州時間序盤にECBのドラギ総裁がフランクフルトで行った講演で「金融政策は忍耐強く、継続的に、慎重に進めなければならない」と緩和的金融政策の継続を強調、更に「ユーロ高はインフレを低下させる重石となりうる」と発言。いずれも従来の発言を踏襲した内容ではありましたが、昨日来ユーロ買いのポジションが積み上がっていた事もあり、ポジション調整のユーロ売りが一気に強まりました。
講演前1.24近辺で取引されていたユーロドルは40ポイントほど下げ、東京時間19:00現在は1.2367近辺での取引です。ただ、19:00に発表となったユーロ圏の1月の鉱工業生産は事前予想を下回る結果となりましたが、今のところ一段のユーロ売りにはつながっていません。
テクニカル的には昨晩のドルの下落で、ユーロドルは昨日密集していた支持線、抵抗線等をすべて上抜けてユーロ高方向に開けた形となっています。
ただ、夕刻の反落もあり、明確に上昇トレンドに転じたと判断するには材料不足。今晩のところは現在値にもっとも近い1.2355にある基準線より上の水準を維持できるかに注目です。
この後は21:30に米国2月PPIと小売売上高、23:00企業在庫、23:30週間原油在庫と比較的重い指標の発表があります。序盤の欧州株価指数先物はまちまちの推移です。
オーダー/ポジション状況
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