豪州準備銀行(中銀)政策金利予想(6月2日13時00分現在)
現行1.5%→1.5%で据え置き予想 エコノミストのレンジなし(全員1.50%)
来週火曜日(6日)に豪州中銀の政策金利が発表され、これを皮切りに各国中銀の金融政策が決定されます。ECB(8日)、FOMC(14日)、日・英(15日)、NZ(22日)と続きます。
豪州は、今回も引き続きエコノミスト全員が1.50%の据え置き予想となっています。主な理由として、消費者物価指数が中銀目標のインフレレンジ内に入ったことや、貿易黒字の拡大などを挙げています。また為替については依然としてオセアニア通貨安が続き、当局にとっては居心地の良い状態かと思われます。
さて今日現在まで、先行き予想では今年8月に利下げを予想するエコノミストが僅かながら数名います。昨年末と比較するとかなりの少数派になりましたが、頭の片隅に置いておく必要があるかもしれません。
最後の利下げは昨年8月(1.75%→1.50%)に実施しており、今回据え置いた場合は10ヶ月連続で現状維持となります。
前回中銀要旨
今回も注目されるのは公表時の中銀要旨になりますが、ここ数回ともほぼ同じ内容なので今回も目新しい内容はないと思います。従い、何かでれば大きなサプライズとなります。
前回の中銀要旨(5月2日付)を抜粋すると
「…本日の会合で、委員会はキャッシュレートを現行の1.50%に据え置くことを決定した。
(中略)
中銀の豪州経済見通しはほとんど変わっていない。成長は緩やかに上昇しており、今後2〜3年内には3%越えると予想している。経済は依然として、鉱山関連中心の成長時代からの過渡期になっている。但し、鉱山関連投資の減少は終わりに近づき、資源輸出は持ち直している。非資源関連投資はGDPに占める割合は依然低いが、強さを増している。
労働市場は依然として玉石混合である。失業率は少し高くなったが、雇用の伸びは強くなっている。諸種ある先行き示す指標はこの先の雇用拡大を示唆している。失業率は今後緩やかに下がっていくと予想している。一方で賃金の伸びは依然弱く、しばらくはこのままとなりそうだ。
先行きの見通しは低金利の恩恵を受けている。借り手は不動産ローンを増額し、とりわけ投資家の借入が増えている。2013年以降の豪ドル安も、鉱山関連中心の成長からの移行期に貢献した。豪ドル高はこれらの成長を複雑化してしまう。
インフレは3月末期に2%越えた。これは中銀の目標内である。現行の条件下で、インフレは1.75%で推移している。これは昨年予想より幾分高い。今後は経済成長に連れて、インフレも高まっていくと予想している。
住宅関連は国内では千差万別になっている。幾つかの市場では非常に強く、価格は明らかに上昇している。
現在利用できる情報を基に、委員会は現状のキャッシュレートを維持することと判断した。これにより持続的成長となり、目標インフレに到達できると見ている。」
(以上要旨)
(注)豪州中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
政策金利推移(5月末まで)
オーダー/ポジション状況
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