ランド円レポート月曜版(2017年3月21日)

先週は主要国の金融政策イベントが続きましたが、ランド円に関係したところでは米国のFOMCです。

ランド円レポート月曜版(2017年3月21日)

ランド円レポート月曜版

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「8.60レベルをサポートに、8.80レベルをレジスタンスとする流れ」としました。実際のレンジは、安値が8.64レベル、高値が8.93レベルと、予想レンジよりも高めのレンジとなりました。

先週は主要国の金融政策イベントが続きましたが、ランド円に関係したところでは米国のFOMCです。一般的には米国の利上げは新興国通貨にとっては悪材料とされますが、今回の米国利上げは完全に織り込み済みであったことに加え、一部で年内の利上げベースが速まるとの思惑もあり、12月の金利見通しと変わらなかったことがドル売りに繋がり、大きく上昇した金価格(ドル建て)の動きも重なってドルランドでのドル売り・ランド買いがドル円でのドル売り・円買いよりも目立つ結果となりました。

また、テクニカルにもドルランドは重要な水準となっていた13.20レベルを上抜けドル買い・ランド売りが出やすい地合いというのが先週初のチャートでしたが、結局はFOMCを前に週初から再び13.20を割り込み、改めて13.20の強力なドルのレジスタンス(ランドのサポート)を確認することとなりました。大きな材料は無かったものの、このテクニカルな要因とFOMC後のドル売りの動きがランド高の材料となりました。

今週は、先週の一連の金融政策イベントも週末のG20も終わり、ドルと円の材料は出尽くし感があり、南アの材料も22日のCPI(予想+6.4%、前回+6.6%。対前年比)と10〜12月期経常収支(−1500億ランド、前期−1760億ランド)はあるものの、余程コンセンサスから外れた数字でも無ければ大きな動きにはつながらないと考えられます。また南アの金融政策イベントは来週ですし、月曜の東京市場休場に続き、火曜が南アが休場となることもあって、今週のランドは実質的に水曜以降、狭間の週となりそうです。

それでは、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。

        ランド円、ドルランド、ドル円 四時間足

        ランド円、ドルランド、ドル円 四時間足

中段のドルランドは13.20の水平線からかなりドル安・ランド高の動きになっていることがわかりますが、FOMC後のドル安の動きで2月23日の安値を割り込み新値を付けに来ていることがわかります。

また最近のランド円はあまり金価格との相関は高くなかったのですが、先々週あたりから相関が強くなり始めています。上段のランド円に重ねてオレンジのラインで金価格(ドル建て)の動きを表示してみましたが、似たような動きをしていることがわかります。ドル円は引き続き111円半ばと115円半ばのレンジの中でレンジの下半分での動きとなっていて、ここからは動きにくそうですが、ドルランドにおけるドル安の動きと、金価格の上昇から、ランド円は引き続き底堅い値動きをしやすいと考えてよいでしょう。

テクニカルに上昇した際のターゲットを求めてみます。2月28日安値8.52から3月7日高値8.82までの上げ、その後の9日の押し8.58をN波動と考えフィボナッチエクスパンションを計算すると、100%が現行水準の8.88、127.2%(161.8%の平方根)が8.96(青の太線)とほぼ9円の大台と重なることがわかります。いっぽうサポートは、9日安値の8.58と先週高値8.93との半値押し8.75(赤の太線)が妥当であると考えます。

今週は引き続き堅調な展開を予想し、8.75レベルをサポートに、大台9.00レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

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