米8月消費者物価指数(CPI)の予想(22/9/13)

2022年9月13日21時30分に発表です。

米8月消費者物価指数(CPI)の予想(22/9/13)

米8月消費者物価指数(CPI)の予想

本日(13日)は米国8月消費者物価指数(CPI)が公表されます。そして明日は8月卸売物価指数(PPI)の発表が予定されています。
そのCPIですが、前回7月分は全体・コア共に予想を下回りました。相場は発表前134円80銭付近で推移していたドル円が132円03銭まで売られ、発表時(8月10日)は132円89銭で引けました。そして翌日のPPIも予想を下回ったことで、ドルは131円74銭まで売られました。ここが8月の2番底になりました。それから僅か1ヶ月で10円もの円安になっています。CPI/PPI後、FRB各委員のインフレ高止まり、0.75%利上げ発言がドル高の1要因になりました。

今回8月予想も流れとしてはインフレが軟化するトレンドですが、年率ではまだ高止まりと言えなくもありません。特にCPIコアは前月比よりも高い予想なので、この辺りの結果が発表後の相場を左右しそうです。またFOMCが来週9月21日に控えているので、当局からの公式発言は10日以降出来なくなっています。市場はこの数値が高止まりなのか、トレンドが下がっているのかを類推する必要があります。今日の動きをみて、明日のPPI待ちになりそうです。

消費者物価指数

消費者物価指数

(2022年9月13日9時現在予想)

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(1)米国消費者物価指数全体(CPI)前月比ベース推移

(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ、青は0.6%)


上記チャート(1)を見ると、8月予想は2020年5月以来のマイナス予想で、赤い線を下回っています。オレンジ色の移動平均線(8月予想0.62%)は6月を高値にして下降トレンドを形成し始めています。
一方で、下記チャート(2)では赤(2%)の横線がFRBインフレ目標値(=オレンジ色のPCEコア)、黒が今年6月公表済のFRB予想(2022年末PCEコア)数値4.3%です。今回予想通りなら、インフレ低下傾向から逆戻りになりますが、これは2021年8月数値が低下したことによります。オレンジ色のPCEコアは順調に下がり、7月時点で4.6%まできています。このままいけば6月時FRB予想(年末4.3%)の達成は可能と思われます。そして9月のFOMCではこのインフレ見通しが改定されますので、上方か下方かも重要になりそうです。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移

(赤はFRBのインフレ目標値2%、黒はFRB6月時の2022年末予想PCEコア4.3%、青の矢印は今回予想値)


(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)

下図はドル円の週足チャートです。先週の高値144円99銭がどの様な意味があったのか検証すると、高値を結んだラインA(=145円90銭)で綺麗に止まっており、その後反落しいています。先週足はやや上ヒゲ長い陽線ですので、ドルが直ぐに上げていくには形が悪くなっています。このAから平行に下したB(=138円00銭)、C(=134円70銭)でドル高トレンドになっています。
目先は8月15日週底値からの急激なサポートD(=142円40銭)が目前に来ており、今週末に142円未満で終わると、ドルは下押し先行の展開になりそうです。前回のCPI以降10円の円安ですのでやや急激な上、週足では3空になっています。このままドル高を維持するには最低でも先週終値142円47銭を上回り、出来れば143円台で終わらないと、FOMCまでにも1波乱ありそうな形になっています。

(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移 2枚目の画像

(9月13日10:40 1ドル=142円63銭)

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