NZ/円、82.50以下で終えた場合は下値リスクが点灯。中期は強気を維持。
8/3に発表されたNZ4-6月期の失業率は3.3%と市場予想の3.1%に改善しませんでした。また前期の3.2%からも悪化しています。雇用者数も市場予想の+0.5%に届かず、0.0%でした。これらを受けてNZドルは対米ドルで下落しましたが、対円では小幅軟化に留まりました。今週はペロシ米下院議長の台湾訪問の報を受けて、米中関係の緊張感の高まりにリスク回避の動きが急となりましたが、同氏が無事に台湾入りして過度な緊張感が後退、為替相場も急速に値を戻す展開となりました。NZドルは対米ドル、対円で下落しましたが、急反発し週初の寄り付き水準に戻しています。対米ドルでは下値をゆっくりと切り上げる流れを維持していますが、対円では8/2の82.14から急反発したものの、上値を切り下げる流れからは上抜けていません。
チャートを見ると、日足は、1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た流れを一時的に下抜ける場面がありましたが、8/5現在このサポートラインを上抜けた位置に戻しています。一方で、7/20につけた戻り高値86.60を基点として上値を切り下げており、8/4の意陰線もこのレジスタンスラインを上抜けられずに反落し、下値リスクを残した状態です。この日足の上値抵抗は84.90-00に位置しており、85円台を回復して終えるまでは下値リスクにも注意が必要です。また、日足が82.50以下で終えた場合は、1月につけた75.24を基点とするサポートラインを実体ベースで下抜けて、新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。日足の上値抵抗は84.00-10,84.60-70,84.90-00に、下値抵抗は82.70-80,82.00-10,81.00-10にあります。21日移動平均線は84.67にあり、この下に入り込んで下値リスクが点灯中です。しかし、120日、200日線は83.43と81.28にあり下値抵抗として働いています。
一方直近の週足は安値圏で終える陰線引けとなり、下値リスクの高いものです。今週はこの反動で下値トライの動きが先行しましたが、下値を攻めきれずに寄り付き水準に押し戻しており、1月につけた75.24を基点とするサポートラインを守って推移しています。但し、82.00-10の週足の抵抗を割り込んで越週した場合はこのサポートラインを完全に下抜けて、80円方向への新たな下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は84.80-90,85.70-80に、下値抵抗は82.00-10,80.00-10にあります。31週、62週移動平均線は82.04と80.04にあり、中期トレンドをサポート中です。
8/4現在、31週、62週移動平均線は82.04と80.04にあり、中期トレンドをサポート中。
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