N$シカゴポジション(2022年2月22日現在)

先週のシカゴは、ロング7,600枚減、ショート5,400枚減で、ネット2,200枚のショートポジション増になりました。

N$シカゴポジション(2022年2月22日現在)

シカゴポジション(CME)323

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

シカゴポジション(CME)323

主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年02月22日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

シカゴは上記4通貨ではNZドル以外は米ドル売りになりました。ウクライナ問題があるので、豪ドルと円がややポジション調整気味、NZドルはNZドル先安観を維持してショート積み増し、一方でユーロは5万枚以上に乗せるユーロロング積み増しになりました。

さて、豪ドルですが、総枚数減によるリスク低減に留まり、ウクライナ問題沈静化待ちの様相です。まだ目安の8〜10万枚を維持しているので豪ドル先安観は持っていますが、この枚数レンジで10週連続となっており、これ以上のショートを積み上げる様子は無いようです。この先は押し目あれば豪ドル買い戻しの可能性が高く、逆に豪ドル高になった場合、ポジションを積み上げるか手仕舞いするかになりそうです。NZドルは再度1万枚越えのショート積み上げですが、まだ目安の1万枚前後ですから、次の積み上げステップには入っていません。総枚数を約13,000枚弱減らし、その前週に積み上げた14,000枚を手仕舞いした形です。ポジションを軽くしているので動き易くなってはいますが、ショートコストが悪いので損切りの可能性も残しています。豪ドルとNZドルは相場次第でシカゴは同じ方向性に持って行くと見ています。

ドル円はウクライナ問題ではスイスフランと合わせて避難通貨になっているので、先週も総枚数を減らし、ネットショートは大きく変わっていません。ウクライナでの相場乱高下に巻き込まれないようなポジション調整です。シカゴで懸念されるのはドルロング期間が長くなっていることです。相場が一本調子のドル高になれば良いですが、少し横這い期間が長いのとユーロがドルショートを積み上げているので要注意です。そのユーロは目安となる5万枚を越えてきました。このユーロ乱高下でも押し目買いしているので、ユーロ先高観を醸成していると思います。ウクライナの問題が落ち着いてくれば10万枚方向の動きになると思いますが、ウクライナが激化すると想定外の材料としてスクエアにしてくる可能性も残しています。もし、ユーロ高方向の相場観を高めてくると、ドル円のポジションにも影響がでてくると思います。

先週のシカゴは、ロング7,600枚減、ショート5,400枚減で、ネット2,200枚のショートポジション増になりました。2週前に膨らませた総枚数を全て手仕舞いし、ネットポジションで1万枚越えになりました。次の目安である14,000枚〜15,000枚へ向けての動きではなく、ウクライナ問題で直ぐに引っくり返せる枚数にしているようです。相場はこの1週間で0.6810の高値までトライし、その後0.6630まで急反落して現在0.6680付近で推移しています。シカゴのスタンスは戻り売りの形となっているので、NZドル先安観は維持しています。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドラインは0.6750〜0.7100にあり、先週締日終値も0.6731でしたので、下限越えは出来ませんでした。そして締日翌日のザラ場でレンジ内に入りましたが、結局0.6750を維持できていません。明日の締日もこのレンジ内に入るかを見ます。但し、急減な黒のNZドル安抵抗線は抜けて終わっているので、まだNZドルの戻り高を試せる位置にいます。

さて実際の相場は、1月末底値を起点とした短期のNZドル高トレンドの0.6630〜0.6830レンジで推移し、中期NZドル安トレンド下での戻り高を試していました。まだ上値トライできる目を残してはいますが、現状のスポットは下限近くになっています。もし0.6620未満で終わると、短期のNZドル高は終了になります。この場合は0.6590、0.6550〜60、0.6520〜30の順にあるサポートを試す流れになり、最後は直近底値のダブルボトム狙いになります。一方で、0.6630サポートを維持出来れば、狙いは0.6830方向になります。この間の抵抗線として、0.6700〜10、0.6740、0.6780の順にあります。シカゴのNZドルショートのコストは悪いので、これまで通りかなり厳しい位置にいます。(1NZドル=0.6682米ドル、2月28日13:30)

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

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