豪ドル/円、“豪ドル弱気”変わらず。上値余地が限られる可能性。
2/1に発表された豪12月の小売売上高は前月比▼4.4%(市場予想:▼2.0%)と、2020年4月以来の大幅な減少となり、市場予想も下回りましたが、コロナ禍前の水準を超えた状態を保っており、前月の大幅な上昇の反動とみられています。また、同日に開催された豪金融政策決定会合では政策金利を現行の0.1%に据え置くことが決定されました。声明文では「目標のバンドに入ると結論付けるのは早すぎる」「債券購入プログラムの購入の終了は利上げを意味するものではない」「インフレが持続的に2〜3%レンジに収まるまでは利上げしない」と従来からの姿勢に変化はありませんでした。また、3日にはイギリスが利上げを決定、ECB理事会でもラガルドECB総裁が足元のインフレリスクに言及したことを受けて、欧州通貨を中心に買いが強まる中で金融政策の格差による円の独歩安となり、豪ドルは対米ドル、対円で上値トライの動きが強まっています。
チャートを見ると、日足は1/28に付けた80.37を直近安値として反発に転じていますが、短期トレンドの変化が認められず、“豪ドル弱気”の流れには変化が認められません。また、80円台に中期的な下値抵抗がありますが、これを割り込んで終えた場合は新たな下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は、82.00-10,82.40-50に、下値抵抗は81.60-70,81.10-20,80.90-00にあります。21日、120日、200日移動平均線は82.15,82.13,82.49に位置しており、これらを全て下抜けた位置で推移しており“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。短期トレンドは82.50超えで終えれば“ニュートラル”な状態に戻して下値リスクがやや後退します。
一方週足は、4週連続小陰線で終え上値を切り下げています。80円台の下値抵抗には一旦跳ね返されており、今週は反発余地を探る動きが先行していますが、82円台の抵抗を上抜け切れておらず、下値リスクがより高い状態に変わりありません。82.50超えで終えれば短期トレンドが変化しますが、この場合でも84円超えで越週するまでは上値余地も拡がり難いでしょう。また、80円を割り込んで越週した場合は新たな下落リスクが点灯して78円方向への一段の下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は82.00-10,82.50-60に、下値抵抗は80.40-50,80.00±10銭にあります。31週、62週移動平均線は81.78と82.10に位置しており、これらを上抜けきれておらず下値リスクを残した状態です。
2/3現在、31週、62週移動平均線は81.78と82.10にありこれらを上抜けておらず、下値リスクを残した状態にある。
オーダー/ポジション状況
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