シカゴポジション(CME)315
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年12月28日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴは年末を控え4通貨共に小動きでした。オセアニア通貨は米ドルロングを小幅に積み上げました。特にNZドルはこれでショートメーク3週目になり、しかも目安となる1万枚方向への流れになっていますので、2022年の両通貨は先安観からのスタートになります。相場自体はオセアニア通貨高となったので、売り上がった形になります。豪ドルの場合はショートのコストがまだ十分利にのっていると思われます。一方で、NZドルは4週前のロングを次週に損切った時の締日終値が0.6745、その後の締日も0.6763、0.6821ですので、このままのスポットで行けば含み損となり、売り上がりしない限り再度損切りの相場になります。当面はこの両通貨のポジション残高を見ながらの相場展開を考えていきます。取り敢えずNZドルポジションが1万枚のショートを積み上げその時の相場がどうなっているのか、あるいは豪ドルで目安となる10万枚になれば一度ポジション調整に入る可能性がでてきますので、ドル全面高となっている相場の中で、オセアニア通貨が抜け出すかを見たいと思います。
ドル円とユーロドルはほとんど変わらず、円はまだ最初の目安である5万枚を維持しているだけで、年初は10万枚に積み上げていくか、スクエア方向にいくかを見ます。ユーロドルはまだ相場観を持ち合わせておらず、ユーロが弱い中でも突っ込み売りは避けた方が良いと思われます。
先週のシカゴは、ロング200枚増、ショートも2,500枚増で、ネット2,300枚のショートポジションを積み上げました。目安となるネット1万枚に近づく動きになっています。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドライン0.6760〜0.7110に回帰しています。シカゴポジションから見るとあまり芳しいチャートになっていません。前回同様に売り上がりをしていくのか注目したいと思います。
さて実際の相場は、8月底値と12月下旬の底値を結んだサポートである0.6720が守られています。週足では0.6670〜0.7140のNZドル安トレンドラインを形成しており、日足の0.6720を切った時に次の下押し目安になります。上値は0.6860〜70の抵抗線が重くなっており、当面は0.6720〜0.6860レンジのどちらを抜けるかとなります。この上値を越えればNZドル安下で戻り高狙いとなり、0.6920、0.6980、0.7000〜10の順にある抵抗線を試す流れです。一方で下限は週足の0.6670を切って終えると、流れとしては0.6500方向になります。シカゴポジションからすると後者狙いですが、戻った場合の対応をみます。(1NZドル=0.6792米ドル、1月4日10:50)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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