シカゴポジション(CME)311
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション
(単位:枚)(2021年11月30日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、4通貨の内、円を除き米ドル買いになりました。
豪ドルは米ドル買いとなり、7週間ぶりに豪ドルショートを積み上げてきました。締日でも相場は豪ドル一段安となり、直近の最大ショートが9万枚弱、最大の総枚数が17万8000枚でしたので、まだネットで残り10,000〜15,000枚程度までは積み上げ可能性です。豪ドル先安観を維持してきました。一方で、NZドルはさすがにNZドルロングを縮小してきましたが、まだ1万枚をキープしており、NZドル先高観を維持しています。両サイドのポジションを膨らませているので、もし先高観を維持しているなら、押し目でNZドルショートを利確してくる可能性はあります。オセアニア通貨の括りで言えば、もし一段安なら、NZドルのポジションは損切りで大きく動く可能性あります。両通貨の相場が同じ方向ので、この先は豪ドルの利益確定かNZドルの損切り確定になります。そろそろその限界点にきているかと思います。
ドル円は18,000枚以上ドルロングを手仕舞いしてきました。来週からの2〜3週で、5万枚以下になるか、再度10万枚越えになるかを注目します。ドルロングの期間が長いので前者の可能性が高いですが、まだ最後の1勝負はあり得ます。ロングのコストは良いので、もし112円未満になった時のポジション推移になります。ユーロはドルロングを増やしてきましたが、目安の5万枚越えていないので、相場観はまだスクエアで変わらずとなります。
シカゴはロング7,300枚減、ショート9,600枚増で、差し引き16,900枚のネット豪ドルショート増になりました。相場は締日5週連続の豪ドル安となり、シカゴはショート増ですので、豪ドル一段安狙いになっています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドライン0.7240〜0.7650は完全に下抜き、今回は一段安の0.7110にも引きましたが、現在のスポットは90ピップスも切れています。明日が締日ですが、一段とショートを積み上げているか、手仕舞いしているかを見たいと思います。
実際の相場は、重要なダブルボトムだった、0.7100サポートを金曜日に切って終わり、100ピップス以上も下落しました。11月初旬の底値を起点にして、底値を結んだサポートが0.7000にあるので、金曜日は下抜けて終わったものの、今現在のスポットは回復しています。5営業日で90ピップス程度の下落ですので、今週末は0.6910付近が底値目途になります。このラインに沿って下落するのかを見たいと思います。上値は0.7060、0.7100の抵抗線で、豪ドルの戻り高を期待するには後者越えの終値が必要になります。
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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