ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値7.19レベル、高値7.50レベルで予想レンジよりランド安の流れ
〇米国の早期利上げ思惑が広がる中、ドル高の動きとともに10月ドル高値を上抜け
〇18日の中銀会合で3.5%から3.75%へと3年ぶりに利上げするも市場への影響はほぼなし
〇ドル買いランド売りの動きからドルランドは年初来の安値更新、ランド円は8月安値に迫る動き
〇今週は大台7.00レベルをサポートに2週前の安値圏7.35レベルをレジスタンスとする週と見る
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「もみあい継続を考え、7.30レベルをサポートに、7.60レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.19レベル、高値が7.50レベルとなり、予想レンジよりもランド安の流れが続きました。
先週のランド円は、週初は前週末の水準でもみあいが続いていましたが、米国の早期利上げ思惑が広がる中でドル高の動きとともに10月のドル高値を上抜けました。ランドの上値が重たいままで18日の中銀会合を迎えましたが、3.5%から3.75%へと3年ぶりに利上げへと舵を切りました。これまでもインフレ懸念が広がっていることから早期利上げの可能性を中銀自身も示していたこともあり、利上げ後も市場への影響はほとんど見られませんでした。
しかし、政策金利が3.75%でも同国のCPIは5.0%に達していることから、実質マイナス金利です。また週後半にはFRB関係者が改めてテーパリング増額の可能性に触れたことで早期利上げ思惑が再燃し、ドル買い・ランド売りの動きからドルランドは年初来のランド安値を更新し、ランド円は8月安値に迫る動きでの週末クローズとなりました。
今週は南アの経済指標ではPPIが発表されますが、他国同様にCPIに先行してPPIが上昇しているのは同様です。前回は7.8%でしたが、今回前回の数字を上回るようであれば、先行きのCPIへの影響も考えランド安につながる可能性があります。ファンダメンタル面では売り材料が目立つ状況ですが、テクニカルにはどうでしょうか。ドルランドとランド円の週足チャートをご覧ください。
上段がドルランド、下段がランド円ですが、どちらも昨年のランド史上最安値と今年の戻り高値の時期は一致し、しかもどちらも今年の戻り高値に対して38.2%戻し(押し)の水準にあり、ここで止まるのか半値のターゲットを目指すのかという状況となっています。
米国の早期利上げ思惑がある以上、新興国通貨にとっては上値を抑える要因となりますので、中期的に半値のターゲットとなるドルランド16.358、ランド円6.86という水準を目指す流れを想定しておいた方がよさそうです。こうしたランド安が続きやすいという前提で、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
赤の水平線が7.16と6.86ですが、過去2週間の下降チャンネルも引いてあります。期間的に短いためあまり参考にはなりませんが、今週ターゲットに行くことは無さそうなペースです。おそらくは大台7円をターゲットに戻りが弱い流れという動きになってくるものと見られます。
今週は大台7.00レベルをサポートに2週前の安値圏7.35レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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