豪ドル/円、短期は一旦底打ち、上値余地を探る動き。中期は“弱気”。
今週はオーストラリア独自の注目材料がありませんでしたが、中国不動産大手の中国恒大集団の巨額の債務問題が表面化したことにより、リスク回避の動きが強まるスタートとなりました。しかし、中国当局が同社に対して当面のドル建て社債のデフォルトを回避するよう指示したことが伝わり、警戒感が和らいで豪ドルの対米ドル、対円での買い戻しの動きが強まったこと、米FOMC後の記者会見でパウエルFRB議長が早期の量的緩和策縮小の可能性を示唆し、来年半ばまでに終えるのが適当としたことや、ドットプロットでは22年に半数以上のメンバーが利上げを予想していることが明らかとなり、ドル金利が上昇、ドル買い動意が強まる中で、豪ドルは対ドル、対円で反転、上昇の流れに入っています。
チャートを見ると、日足は9/22に付けた78.85を直近安値として急反発に転じています。また、直近の陽線(9/23)が9/7に付けた81.99を直近高値として上値を切り下げて来た短期的なレジスタンスラインから頭一つ上抜けた位置で終えており、底打ち、反転の流れに入った可能性が生じています。5/10に付けた85.80を基点として上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、中期トレンドは弱いままですが、短期的には8/20に付けた77.90と9/22の78.85で二番底を確認した可能性が生じており、下値余地が限られ易くなっています。日足の上値抵抗は80.70-80,81.40-50,82.00-10に、下値抵抗は80.00-10,79.50-60,78.90-00にあります。全て下抜けて終えた場合は再び下値リスクが高くなります。21日移動平均線は80.51にあり、これを上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。また120日、200日線は82.57と82.21に位置しており、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は、2手連続陰線引けとなり上値を切り下げる流れに変化が認められませんが、今週は下値トライに失敗してタクリ足の陽線引けとなる可能性が生じています。80.50超えを維持して越週した場合は来週も上値トライの動きが期待できますが、上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、82.50超えで越週するまでは下値リスクにも警戒が必要です。また、79.00以下で越週した場合は下値リスクが再び高くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、80.90-00,81.40-50,82.00-10に、下値抵抗は80.00-10,79.00-10,78.00-10にあります。31週移動平均線は82.77にあり、中期トレンドは弱いままですが、62週線は80.08にあり、短期的な下値抵抗として働いています。週足が82.50超えで終えれば短期トレンドを“強気”の流れに戻します。逆に79円割れで越週した場合は再び下値リスクが高くなります。
9/23現在、31週移動平均線は82.77にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあるが、62週線は80.08にあり短期的な下値抵抗として働いている。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.19
東京市場のドルは一時153円台入るも瞬間的な動き、中東情勢を見極めるムード強まる恰好に(24/4/19)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、中東情勢緊張化を受けて、一時153円台まで下落する場面も見られたが、売り一巡後は154円30銭台まで値を戻した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.04.19
ドル円 地政学リスク拡大を懸念、為替も波乱含みか(4/19夕)
東京市場は結果「行って来い」。一時ドル安が進行し153円半ば近くまで値を下げるも、その後はドル買戻しが優勢だった。
-
ニュージーランドドル(NZD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.04.19
NZドルWeekly 100MAと50MA間でのもみ合い相場となりそうだが、乱高下の可能性も(24/4/19)
NZドルは、第1四半期消費者物価指数(CPI)が前期を上回ったことや、100日移動平均線が下値支持線として意識されたことなどから、91円台でのしっかりと推移となった。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.09.27
A$シカゴポジション(2021年9月21日現在)
シカゴはロング11,600枚増、ショート13,800枚増で、差し引き2,200枚の豪ドルショート増になりました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.09.21
A$シカゴポジション(2021年9月14日現在)
シカゴはロング19,400枚減、ショート6,500枚減で、差し引き12,900枚の豪ドルショート増になりました。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。