ランド円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが「高値圏での7.60〜7.79レンジでの調整を基本に考え、7.58レベルをサポートに7.81レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が7.39レベル、高値が7.76レベルと、高値から大きく値を下げ先々週安値圏へと下押しするランド安の一週間となりました。
先週のランドは週初から一貫して下げる動きとなっていましたが、ドル円が下げて上げる動きだったのに対して、ドルランドは週初からドル高・ランド安に一方向に動いたことで、ランド円もドルランドでのランド安に引っ張られる動きでした。
ランド安の材料となったのは週初全てのレポートで触れているエバーグランデ問題です。中国が輸出入とも第1位の南アフリカにとって中国の景気減速につながる懸念はストレートに売り材料とされます。またJPモルガンが直近のランドに対して非常に高い水準にあり投資家が近いうちに為替ヘッジ(ランド売り)を検討する可能性を指摘したことも売り材料とされました。
ランドは2週間の上げ幅を一週間で失うこととなりました。今週はFOMCだけでなく南ア中銀の政策金利発表もありますが、こちらは現状維持との見方で一致していることからあまり大きな材料にはならないと言えます。今週もエバーグランデの動向がどうなるのかが最大の材料となってくるでしょう。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。
先週日足チャートで示したレジスタンスラインが結局効いてしまった流れですが、既に上昇トレンドから下降トレンドへと転換した可能性が高く、テクニカルなターゲットとしては8月安値と9月高値の61.8%押し7.36、78.6%(61.8%の平方根)押しとなる7.24を今後目指す流れとなってきそうです。上値は先々週の安値7.62レベルです。
今週は上記テクニカルなターゲットを考慮して、7.25レベルをサポートに7.60レベルをレジスタンスとする週を見ておくこととします。
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