豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想
(2021年9月7日火曜日東京時間13時30分公表予定)
明日9月7日火曜日、豪州の政策金利が発表されます。
豪州準備銀行(中銀)政策金利予想(9月6日12時00分現在)
現行のOCRを0.10%で据え置き(エコノミストは全員据え置き予想でレンジなし)
3年債利回りの目標上限を0.10%の据え置き(全員据え置き予想)
前回8月3日の会合では金利面で全て据え置きとなり、今回も同様に据え置き予想です。債券購入プログラムは9月完了を11月中旬まで延長しましたが、購入額をこれまでの週50億豪ドルから同40億豪ドルに減額(テーパリング)を再確認しています。
また、前回の金融政策記者発表要旨内に以下の文言がありました。
「…委員会は債券購入率に関しては柔軟なアプローチを維持している。このアプローチは経済状況や健康状態、及び完全雇用とインフレ目標に向け予想される進展への影響を踏まえて、見直しが行われる。委員会は実際のインフレが継続的に目標とする2〜3%の間に入るまではキャッシュレートを引き上げないつもりだ。経済の中央シナリオでは、この状況が2024年前には来ないと見ている。この条件を満たすには、現行よりも実質的に高い賃金を生み出すに十分な程、労働市場がタイトになることが求められている。…」
(出所:豪州中銀HPから)
現状では2023年まではOCRを引き上げするほどの中銀シナリオとはなっていないとしており、エコノミスト予想でも最速の2022年4Qにごく僅かのエコノミストが0.25%への利上げを見込むだけで、据え置きの継続予想になっています。
今回の会合では国内外でのデルタ変異株の拡大に伴いリスクが高まり、不確実性が増したことで、
@ 買入している3年債の基準満期を2024年4月としていたが、これを2024年11月満期に切り替える。
A 9月以降の債券購入を週40億豪ドルに減額したが、従来の週50億豪ドルに戻す。あるいは購入期間の11月央を更に延ばす。
などの緩和策を想定しているようです。また、
B 先々のGDPやインフレ等の経済見通しを改定(上方か下方か含め)してくるのかがポイント。
などを挙げています。
尚、豪ドル対米ドルの為替に関しましては、シカゴポジション298を御参照願います。市場は据え置き予想で、かつ上記@〜Aは緩和策です。特に、テーパリング止め、再度元に戻すと予想しているエコノミストもいます。
最近の相場は豪ドルがやや強い状況となっており、ショートの買い戻しをしていますが、もし中銀が再度緩和策に舵を切り替えると、豪ドル売りが出てくる可能性が高まります。一方で、テーパリングを含めて、前回会合の内容を継続した場合は、豪ドルも強含みの可能性が出てきそうです。
次回金融政策発表は2021年10月5日(火曜日)に予定されています。
(9月6日15:30、1豪ドル=0.7440米ドル)
オーダー/ポジション状況
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